江戸菜=高菜=大葉

きょうの昼、職場の近くの店で担担麺を頼んだら、鮮やかな緑色の野菜がのっていました。胡麻風味のスープをひと口すすって、肉厚の葉を箸でつまみあげて食べると、これがふわっと柔らかで、ちょっとした苦味がピリ辛のスープとマッチして、とても美味しいのです。

思わず、「これは何という野菜ですか」と店員に聞いたら、返ってきたのは「江戸菜です。小松菜の親戚の野菜らしいですよ」という答え。この店では、あらかじめゆがいておいた江戸菜を、担担麺のトッピングとして使っているらしい。
早速、Wikipediaで調べてビックリしました。そこには、「タカナ」というタイトルがついて、次の説明があったのです。


タカナ
タカナ(高菜、学名:Brassica juncea var. integrifolia)とはアブラナ科の越年草で、カラシナの変種。20〜60cmほどの丈に成長する。近縁の野菜としてコマツナ、カツオナなどが知られる。

原産地は中央アジアで、シルクロードを通じて中国から日本に入ってきたといわれている。平安時代の『和名抄』に「タカナ」の記述が見られるため、この頃には既に日本に伝来していたと考えられている。西日本一帯で広く栽培される。江戸菜(えどな)との異称もある。

品種や栽培方法によって変化するが、葉や茎は柔らかく辛味がある。辛みの成分はマスタードなどと同じイソチオシアン酸アリル。主に漬け物として食用される。野沢菜、広島菜と共に日本三大漬け菜に数えられる。特に、熊本県阿蘇地方(阿蘇高菜)や福岡県筑後地方(三池高菜)での栽培が盛んで、この地域の高菜漬は名物となっている。

江戸菜を検索したのに、Wikiは、「タカナ」の説明。そのなかに、「江戸菜との異称もある」とありました。西日本が主産地の高菜を江戸菜と呼ぶのは、やはりマイナーなんだということを発見して、なぜか嬉しい気持ちになるのは、心が狭いか。まぁ、アブラナ科だから、小松菜の親戚というのも間違いではありません。
ゆでたタカナを食べるのは初めて。ゆでるとこんな味になるのかと感心しながら、思いだしたのが、miyotyaさんのブログ「ほのぼの日記」で紹介されていた大葉のこと。その日記をちょっと引用させて頂きますと、「大葉は九州地方では高菜といわれていますが、こちらでは大葉という名前で親しまれています」とありました。

大葉といえばアオジソとばかり、思い込んでいたのですが、地方によっては、タカナもそう呼ばれるんだという新しい発見をしたのが数日前のこと。
じつはわが家でも、高菜の葉の塩漬けで包んだおにぎりが食べたいと考え、昨年初めて、タカナを植えました。ところが、時期が遅かった(10月)うえに、畑のなかで一番陽当たりの悪い場所に植えたため、なかなか成長せず、おにぎりを包む大きさに育ちません。ふた月ほど前の写真ですが、緑色に紫色が薄くかかったタカナ特有の色をしています。

高菜のおにぎりは諦めて、半日ほど塩漬けしたものを刻んで、かいた鰹節をのせ酢醤油をかけて、白いご飯にのせて食べるのですが、何ともいえず旨い。先ほどのWikiの説明にありましたが、これが、マスタードなどと同じ辛味成分のイソチオシアン酸アリルのせいか。懐かし〜い味。しかし、親戚の誰かが、このブログを読んでいるかと思うと…。
そこで一言。植物の名称として書くときは「タカナ」。これが正しい表記です。食品名としては「高菜」などが使われますが。

(注)わが家の高菜の塩漬けの作り方
1 水洗いして、半日ほど陰干しする。
2 1をボールにいれて5%ほどの塩をふり、よくもみます。
3 これを卓上漬物器にいれて、ぎゅっと重しをして半日。
4 薄味が好みなので、水洗いして軽く絞る。
5 これを刻んで、かいた鰹節をかけて、酢醤油でいただきます。

しかしそんなことは横において、今年こそ漬物特有の乳酸菌発酵をした高菜漬けをつくるため、タカナの栽培に取り組みたいと決意する“Scientific farmer”でした。ホントは、ただの食いしん坊です。
さて、今週の野鳥ですが…。セグロセキレイだとか。大丈夫でしょうか。


  • きょうの一枚 分葱

そろそろ新芽が伸びてきたので、ひと株だけ掘り取ってみました。さっと湯がいて、酢味噌で頂きましたが、これぞ絶品!