ハヤトウリの花芽

植物には、夜の長さが一定時間より短くなる(別の表現をすれば、日が長くなる)と花を咲かせる「長日植物」、夜の長さが長くなる(同様に、日が短くなる)と花を咲かせる「短日植物」、夜(昼)の長さとは関係なく花を咲かせる植物(中性植物と呼ぶらしいですが)の3種類があるとされています。
あらためて畑の野菜を見ると、そのほとんどが長日植物です。ウリ科やマメ科、ナス科のように、実の収穫を目的とする野菜の場合は問題ありません。しかしアブラナ科チンゲンサイやカブなどの根菜や菜っ葉は、柔らかい葉や茎を楽しむために植えても、たちまちトウ立ちしてしまいます。こうした野菜を連休明けに植えるのはあまり賢くありません。むしろ夏が過ぎて植えた方が長く楽しめるというわけです。
たとえばルッコラは、たちまちトウがたって花が満開になった。せっかく越年したのに、これでは意味がない。

シュンギクも、ほんの少し収穫しただけで開花が始まった。花を愛でるために植えたわけではないのに。

全開状態のフェンネル。短時間で茎も葉も固くなってしまったが、こちらはフェンネルシードの結実を期待しているので大丈夫。

ついでにパッションフルーツの近況。結実を目的にしているのでまったく問題なし。むしろ一週間でこんなに育ったのを喜んでいます。

意外なところではミツバ。この植物の結実はあまり見たことがない。

こうした中で、短日植物の代表が、陽射しを浴びて逞しく育つハヤトウリです。ウリ科の野菜はほとんどが長日植物なのに、ハヤトウリだけが短日植物だというのはどういうことか。これは謎です。

そうした疑問をよそに花芽が育っています。来週21日の夏至までは、夜の長さが短くなり、それを過ぎると夜が長くなりますが、日が短くなり始めてから開花するのか。

いま思えばシカクマメも短日植物だった。昨年初めて栽培したが7月はじめには花が咲き始めたのに、しばらくは実がならなかった。南国産の野菜だから、ここらでは実がならないのかと感じたことさえあります。

ところが9月頃から大豊作でした。なんのことはない。短日植物だったというわけです。

ところでこのパクチーはどちらなのか。越年して4月には花を咲かせたが、実がならないうちに株が枯れてしまった。長日植物なら、パクチーシードを実らせてもよかったはずだが…。



ーイラガの幼虫
イラガの季節がやってきました。孵化した幼虫は柿などの葉の裏の葉肉を食べながら集団生活を送るので、葉が白く透けてみえます。イラガに限らず蛾の幼虫は孵化後、しばらくは集団生活をするので、白くなった葉をみつけたら要注意です。