梅のカイガラムシ

先週末、「ムクゲにアブラムシが大発生して、しかも梅には変わった粒々のものがついている」という妻の報告がありました。そこできょうの午後、畑に出かけました。たしかに幹から小枝には粒々のものがついていました。カタカイガラムシです。

よく見ると、テントウムシの幼虫らしきものも見つかりました。さっそく調べると、アカホシテントウムシの幼虫で、どうやらこのテントウムシはカタカイガラムシを餌にしているようです。写真中央部にあるのは、テントウムシの幼虫の抜け殻。毛虫もいます。写真をクリックして、オリジナルサイズで見てください。

テントウムシの幼虫が集まっているのも見つかりましたが、カイガラムシの数がはるかに多いので、テントウムシがいくら頑張っても「多勢に無勢」かな。

梅にダメージを与える虫がいれば、一方でその虫を餌にする虫もいる。人間の一時的な都合だけで農薬をまいてはいけないのです。しかし、カタカイガラムシを放置すると、梅の木の体力を損なうので、割りばしや木の枝でこそぎ落とすことにしました。
ムクゲのアブラムシですが、今年は大繁殖しています。緑の葉のついた軸が黒く見えるのがアブラムシ。そのうちどこからか、これを餌にするテントウムシがあらわれて、その幼虫が繁殖するはずです。

きょうは4月としては、記録的な低温だそうで、今年の気温は乱高下がひどい。しかしアブラムシの生育には、あまり影響がない、というか、むしろこの天候変化はあっているのかも知れません。なぜなら、ムクゲにこれほどアブラムシが大繁殖するのは久しぶりのことなんです。ムクゲには気の毒ですが、人間にとってはたいした害はなさそうなので放置することにします。
ところで、プラムの小さな実をかじる虫がいるらしくて、何個か傷のついた実がみつかりました。農薬を一切使用しない畑なので、いろんな虫がノビノビと暮らしているのかもしれません。こちらは被害が気になるので、犯人をだいぶ探したのですがそれらしいものは見つかりませんでした。ま、そのうち見つかるかも知れません。どんな虫なのか、いつこんな穴をあけるのか。おおいに興味をそそられます。

今年植えたばかりのスイートスプリングの花芽は、どんどん大きくなっている。うまくいけば何個か実がなるのではないか、と、身勝手な期待をしたくなります。

多少の被害を与えても、小さな生き物たちの営みが野菜や樹木の生育を支えるのに役立っているんだという感謝の気持ちを大事にして、安易に農薬を散布して小さな命を奪うことをしないようにすることが肝心だと思い込んでいます。と、どこまでも綺麗ごとが好きだな、と非難されそうですが、そうしたことは気にしない自称Scientific Farmerです。

きょうはこれでしょう。1週間もたてば収穫できそうです。