イヌマキとケールの帯化病?

一見、何の変哲もないイヌマキとケールの写真です。ただ、ケールの丁度うしろのところに立っているイヌマキの頂上がウサギの耳みたいな形をしています。

今朝は脚立がなかったので、耳に接近して写真を撮ることができませんでした。ここに書いてありますが、2009年6月13日に写した、耳の写真を再掲載します。

これは、上の写真の緑の濃い部分を拡大して写したものです。まるで細い枝が横にくっついたように扁平な形をしており、その先から新葉が集中して出ています。

この原因は何か。詳細はわかりませんが、専門の方に頂いた資料によると、「帯化病」と呼ばれる症状に似ています。樹木の枝に発生する帯化病は、「普通なら円柱状を呈する枝が帯状に変化する、多くの樹種でみられるが園芸家の間で石花として珍重される場合がある、栄養過多などによって発生するが一度発生した株は病葉を切り取っても再発する傾向が見られる」というのです。

イヌマキとケールはこんな位置関係にあります。両者の根元の距離は1mほど。イヌマキの生えている場所は一段と低くなっており、雨が降ると畑の栄養分を含んだ表流水が根元に溜まります。一方、ケールの生えている場所はイヌマキの場所に比べて20cmほど高くなっていて、水が溜まることはありません。ケールの茎からは小さい葉がたくさん出ていて、上のイヌマキの葉の繁り方と、どこか似ています。

そして問題はこの写真です。何とケールの茎にイヌマキと同じ症状、つまり帯化病らしきものが出たのです。

葉が繁っているためケールの茎が見えにくいのですが、幅7〜8cm、厚さ3cmほどの扁平な形をしています。そのうち、葉を取り除いて茎の縦、横方向の写真を撮るつもりです。

これが今日(15日)、撮りなおしたケールの茎。表面に生えていた葉を取り除いて写しました。途中から枝別れして先端には花芽がついています。

こちらは、このケールを今年2月12日に撮影したもの。生長して上の1枚目、5枚目のようになったわけで、気温が上昇して茎が伸びてイヌマキと同様の症状が出ています。

この畑で冬を越したケールは3本ありましたが、他の2本は霜にうたれて成長が衰えたため1月末には抜いてしまいました。この軸を見ても、今回見つけた幹の異変は見られません。昨年12月初めの2本のケールのことはここに書いてあります。


どういう理由でこういう症状が出たのか。これまでのところ「栄養過多などによって発生し、一度発生する」とされていますが、近い場所に生えているイヌマキとケールに同様の症状が出たことで、その原因を究明する手がかりが見つかるかも知れません。この一帯は、「帯化症状観察区域」に指定し、ここに植えた野菜に同様の症状が出るかどうか、観察を続けることにします。

  • きょうの一枚 赤いホウレンソウ(赤茎ミンスター)

デンマーク産らしい。あくが少なく色が綺麗で、生でもさっと炒めても、ふっくらして美味しい。わが家のも、ようやく収穫できるようになりましたが、これは隣のSさんに頂いたものです。