アシナガバチを襲うカマキリ

最近、札幌市内で出没する熊がニュースになっています。山の木の実が不作で餌を求めて市街地に来ているんだとか。わが家の畑では、小さな生き物同士の捕食行動がみられます。
イヌマキの梢に巣をつくっているアシナガバチをのぞいた時のことです。巣の脇でハラビロカマキリがじっと蜂の様子をうかがっていました。(写真をクリックしてオリジナルサイズで見て下さい)

そこへ外から帰ってきた蜂はカマキリに気がつかないのか、まったく警戒する様子もなく無防備そのものでした。カマキリは鎌を胸の前に揃えて、いつでも獲物に飛びかかる態勢をとっています。

そしてカマキリは、蜂に飛びかかり一撃で捕えました。写真を拡大して見ると蜂は針でカマキリを刺そうとしているのがわかりますが、効果はなかったようです。カマキリの鎌は固いキチン質で被覆されているせいでしょうか。

カマキリは蜂の背中にガブリっと噛みついて、あとはむしゃむしゃと食べてしまった。

こうして目の前で2匹の蜂を捕えて食べてしまったカマキリを棒で追っ払ったら落ちてきました。恨めしそうな表情で隣のイヌマキにのぼって行きます。

アシナガバチもカマキリも野菜の害虫を食べてくれますので、人間にとっては両者とも益虫です!人を刺したりするので巣が見つかると駆除されてしまうことの多い蜂、仕草がひょうきんでかわいいハラビロカマキリ。生き物をどう理解するかは人それぞれですが、自然界では人が気づかないところで食べたり食べられたりといったことが繰り返されているのです。
ところで、市街地で人目についたために騒ぎになってしまった札幌の熊たち。山で乏しい食糧を探すより、ごみ箱をあさった方が楽なのかも知れないけど、陸上動物で最大の熊のこうした行動は人間社会のルールとは相いれないでしょう。


カキノヘタムシの被害や台風を乗り越えて、いよいよフユウガキが色づいてきました。