懐かしい米の味

数日前に京都から米が届いた。ここにありますが、「田畑・経験ともなし」とゼロの状態から、2反(0.2ha)の田んぼを借りて無農薬栽培に挑戦した「やんちゃくれ」さんの米。刈取り後は稲架(はさ)がけで天然乾燥したもので、米袋には、「無農薬栽培有機天日干し コシヒカリ」、産地「京都府南丹市園部」、生産者代表「やんちゃくれ農業 ○○△△△△」とお名前まで表示されていた。生産者の米づくりへの情熱と姿勢が感じられるお洒落な袋でした。

早速、翌日夕食で頂きました。いつもの炊飯器で、新米なので水加減だけを控えめにして炊いたという。しかし米粒が輝いていて、いい香り。ひと口食べると何とも言えない味わいが口中に広がる。よほどのことがない限り、夕食はお椀に軽く一膳だけ、というのが長年の習慣になっているが、この日は2杯食べてしまった。ふつうの新米は水分が多くびりっとした食感を感じることが多いのに、この米は一粒ひと粒がしっかりとしていて腰がある。新米でこんなことは久しぶりのことだ。天日でよく乾燥したせいかも知れない。

農業、とりわけ日本人の主食である稲作はさまざまな問題を抱えており、かつては国土面積の1割強の作付面積があった稲作(水田)も、最近では180万ha程度に落ち込んでいる。そうした中で、あえて農業に挑戦している「やんちゃくれ一家」、それを温かく応援する皆さんの汗の結晶ともいうべき米。なんだか知れないが、子どもの頃の田植えや稲刈り、稲架掛がけの手伝い、そして畦で食べた昼飯を思い出した。昔は米ってそうやってつくっていたんだ。
大きな木のお椀は、お隣のSさんに頂いたセレベスや自家産のジャガイモなどが入った豚汁。白いご飯と豚汁。まさに手作りの米と野菜。これがあうんです。

ついでに、あと一品のピーマンとシシトウの炒め煮。ピーマンとシシトウを、和風だしで炒め煮して味付けは、酒と砂糖、醤油でお好みに。仕上げにおかかをたっぷりとのせて…。家庭菜園でとれすぎの同属野菜が冷蔵庫にたまった時につくる料理は、ビールのおかずにもぴったり。ピーマンだけでも出ない、シシトウだけでも出ない味はお薦め。

美味しい米のせいか、このブログとしては珍しく食事の話題になりました。朝はパン食、昼は外食のため、わが家で米の飯を炊いて食べるのは晩飯だけ。しばらく旨い米の飯が続きそうです。御馳走様。頑張って下さい。やんちゃくれ様!


いよいよ常緑ヤマボウシの実が色づき始めました。ジャムづくりが間近です。