ジャガイモのつぶやき

ジャガイモのつぶやき。そんなことわかるわけないでしょう…。じゃがいもの唄というのがあるが、これはどうか。明るくていい曲のようですが、どれくらいジャガイモの気持ちをとらえているのか。まぁ、こんなもんでしょうか。ジャガイモではないけど、球根という曲があります。THE YELLOW MONKEYとかいうバンドで、こちらは何だか微妙です…。

(ジャガ太郎)あれから、もうひと月、時間がたつのは早いな。突然ふたつに割られ、傷口が腐らないようにって、木灰をつけられて土の中に埋められたんだ。去年掘り取られてから久しぶりの土のベッド。倉庫の中よりも温かで、ふわっとしたその感触は何とも言えないな。それに懐かしい土の香り!一年前初めてこの世に誕生して嗅いだ土の香りは色んなことを思い出させてくれるよ。
そういえば、日本では食品の中でジャガイモだけが放射線照射が認められているんだ。8か月も常温で保存されると、私らは芽を出してしまう。それを抑えるため40年ほど前から行われているの。意外と知られてない。もちろん、かなり弱いレベルだけど!

最近の天気の変化は激しいね。去年の先輩たちは、芽だしはもっと遅れたらしい。いつもなら20日ほどで芽を出すとこだけど。今年の天気の変化も激しくてタイミングをはかっているうちに10日ほど遅れちゃったんだ。でも、あんまりのんびりはできないというので陽気に誘われて顔を出してみたけど。…。3か月で収穫するぞ!なんてここの菜園主はセッカチだしね。
自然の有難さやこわさは、人間よりも良く知っているよ。とくに私らは足がないから、どんな危険が迫ってきても突然寒くなっても、逃げ出すわけにゆかないんだよね。
頼りは自分だけ。とくに新芽は霜や寒さに弱いから。いつ芽を地上に出すか、それはそれは慎重に気温をはかっているわけ。どこではかるかって、それは表皮の少し内側の細胞に温度を感じるセンサーがあって、そこで土の温度をはかっているんだ。それから、センサーの数と測定する場所は多い方がいい。そこで新しく伸ばす芽や根の生長点にも温度を感じるセンサーがあるんだ。人間風に言えば、多角的に測ることで精度をあげることができるということかな。
でもね、結局天気つうか、自然の力にはかなわないよ。あったかいと思ってノンビリと芽を出すと、突然零度以下になって、霜焼けになってしまうことだってあるからね。
それでも心配無用。そういうときは霜焼けした芽にかわる、新しい芽を出せばいいんだ。わっちらの体はそれくらいのエネルギーは蓄えているんだ。
ところで、柔らかい芽がどうして固い土を押しのけて地上に芽を出すことができるのかって?それはね、私らの体に自然に備わった力だよ、というと素っ気ないけど。ちょっとした工夫があるんだ!
菜園tific Faemerを名乗ってんだから、それくらいはご存じでしょう。えっ、ホントに知らないの?
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  • きょうの一枚  ソラマメの花

ソラマメの花が咲き始めました。前にも書きましたが、今年はソラマメヒゲナガアブラムシの姿がまったく見えないという珍現象が起きています。これこそアブラムシのつぶやきを聞いてみたいところ。