都会に雑木林とか

昨日の日経夕刊の記事です。2013年8月に大手町タワーの敷地約3600平方メートルに、厚さ2mの土壌を敷き、100種類の植物を移植して雑木林を再生したところそれが見事に成功した。真夏の気温が1.7℃低下し生息する動植物の増加や落ち葉の堆積が見られるようになり、地中の昆虫だけでなく、ヒヨドリ猛禽類など10種類も確認されたというのです。
こうすれば、都会のコンクリートの上にも森がつくれる!驚きですね。担当デベロッパーは、今回の成功で雑木林の再現技術を確立できたそうで、これからの再開発計画は、生物多様性の確保などに配慮した緑地整備の需要が大きくなることから、大いに売り込みたいということです。
たしかに日本は、一部の地域を除けば、少なくとも年間1300ミリの雨が降り年平均気温が16.3℃(どちらも大阪)と、樹木や草本の生育に十分な環境を備えています。1991年6月の普賢岳の噴火で、火砕流で失われた山麓の樹木や植物もたちまち回復しているし、わが家の畑の近くの雑木林も元気いっぱいです。
いまは陽樹のアカメガシワ、ミズキやキウイが頑張っていますが、そのうち陰樹のエノキやシロダモなどが優勢になり、かつて武蔵野で見られた落葉広葉樹林に変わっていくはずです。コンクリートの上でも、土を2m盛って排水の工夫をすれば雑木林の造成はそれほど難しくないと思います。深根性のアカマツクヌギでもそれだけの土の厚さがあれば大丈夫でしょう。どれくらいの金がかかったかはわかりませんが。

自然の植生の動きをコントロールして邪魔になる樹木を伐採して、育てたいものを植えて誘導していけば目的の林ができるわけです。わが家の畑だって8年前はこんな状態でした。生垣のセイヨウカナメモチも恰好がついていないし、白い花を数輪つけた小さな常緑ヤマボウシの姿が印象的です。

今年の常緑ヤマボウシです。上の写真ではほっそりとしているイヌマキも、いまではふさふさと繁っています。前にも書きましたが、23種類、約40本の樹木がしっかりと育っています。

毎年この季節になると、見事な白装束をまとい楽しませてくれるヤマボウシ。今年こそたくさんの実をならせてほしいものです。

いまが一番の見ごろかも知れません。

畑には山菜特区と呼ぶ、ドクダミやフキ、セリが育つ小さな空間があります。これはそこで育つアオキです。アオキは日蔭が好きですが、いまでは元気に育っています。

じつは渋柿やイヌマキ、スィートスプリングが、アオキに心地よい日蔭をつくっているのです。アオキは赤い線のなか。

10年前は日蔭がなくて、大嫌いな紫外線をたっぷり浴びてひん死の状態。いま根元の土の湿度を守ってくれるドクダミやフキ、セリに感謝しているはずです。

人間はせっかちです。時間さえかければ自然の再生力で見事な林に生まれ変わるはずですが、短時間で目的を達成したい。だから人為的にコントロールしてやる必要があるのです。ここの緑は苗木代だけでできており、成長した樹木は付加価値を生んでいるはずです。もちろん労力は自前。
山菜特区の一員のブラックベリーもいよいよ熟すのを待つだけ。植えて一年目からたくさんの実をつけました。

アジサイは、シマトネリコの足元で気持ちよさそうに、綺麗な花をさかせています。

夏椿もこの季節の花。ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木ですが、シャラノキとも呼ばれます。

ーきょうの野鳥
キジバトは、いつの間にか見えなくなりましたが、オナガはつがいで巣に入っています。抱卵中なのか。

隣の公園では、オナガの水浴び。この公園は50m×100mほどの広さ。夏は芝生以外の場所は鬱蒼と木が茂り、夏の野鳥には良い環境かも。

ムクドリでしょうか。成鳥の大きさとほとんどかわらないヒナ。餌のやり取りがなければ気づかなかったかも知れません。

  • とれたて野菜のレシピ

カラフルなスイスチャードの炒め物。フェンネル入りのヴィネグレットソースをかけて。香り豊かなフェンネルはこんな使い方もいいかも知れません。タマネギ、辛子、リンゴ酢、オリーブオイルをミキサーで混ぜ、できたソースにフェンネルを刻んでいれます。

ズッキーニがとれはじめたので妻が電子レンジでチンしてつくりました。淡白な食材はチーズとの相性がgoodでした。

ちょっと長くなりました。都会の雑木林は一度しっかり見学して報告したいと思います。