タマネギとフェンネルのレシピ

暑い日が続きます。タマネギを収穫しました。先週27日のこと。例年より10日以上は早い。天候異変などの影響か、いつもより小粒。赤玉40個、白玉120個。基本は夫婦二人だからこれでも多いくらい。

このタマネギの原産地は中央アジアという説が。日本への渡来はいつか調べると、慶応大学の磯野直秀先生の「明治前渡来植物年表」には、江戸末期の安永4年(1775年)に来日したツエンペリー(1743年スウェーデン生まれの植物学者)が、来日の年に長崎で栽培されていたのを見たという記録があります。少なくともそれ以前に渡来していたということ。しかし当時は観賞用であって、食用としては利用されていなかったみたい。磯野先生の年表に、もう一回タマネギが登場します。万延元年(1860年)の遣米使節団はたくさんの植物を持ち帰りますが、そのリストにタマネギが含まれていたのです。タマネギをいつから食用として食べるようになったのか。明治11年1878年)に来日した札幌農学校の教師の指導で北海道で栽培が広まったというのですから、おそらくその前後ではないでしょうか。とするとハクサイと同様、日本人に広く親しまれている野菜の割に新参者ということができます。
わが家でつくるタマネギの新しいレシピ。それは何と言っても、自家製のフェンネルローゼルの塩漬けでつくるサラダ。ここに、cookpadの投稿があります。ローゼルの塩漬けがない方が多いのでお薦めしにくいのですが、これは美味しいです(笑)ローゼルのかわりは、梅漬けでもいいかも。

ついでに週末クッカーのフェンネルとタマネギのレシピをもう一品紹介しますと、それは「フェンネルとツナのペペロンチーノ」。きょうのランチ。

ここcookpadに投稿したレシピがありますが、タマネギは添え物でフェンネルがメインのレシピ。
それと以前、ご紹介したフェンネル酒。フェンネルホワイトリカーに漬けこんだだけ。右が5月3日に試作した300cc。2週間ほどでフェンネルをひき上げて、冷暗所で寝かせてありましたが、試飲してみるとこれが、「草原のような香り」の酒に変わったのです。それで今度は、900ccと3倍の量でつくってみました。フェンネルは30g、氷砂糖30g(左側)。

草原のような味ってどんな味?と聞かれても、これはwebで見つけた先立ちの言葉。“Scientific farmer”としては、ホワイトリカーに加えた氷砂糖の甘味と、フェンネルの甘くて何ともいえない風味が醸す味わいをどう表現したらいいものか、なかなか適切な言葉が見つからない。
別の区画に余りのタマネギ苗を植えてありました。イヌマキのつくる日蔭のところなので、冬は凍り付いて、5月になってもほとんど日が当たらない。それでも可愛い小粒のものがとれました。写真ではわからないけど、3cmほどの小玉タマネギ。これは丸ごと、たとえばミニトマトと一緒に煮込んでスープにしたら美味しいかなと楽しみにしています。

やはり家庭菜園の楽しみは「育てる、味わう」に尽きますと、どこまでも自己満足の世界。今月末で仕事にけりがついて、少し気持ちに余裕ができたのでしょうか。
そして明日からは6月。キュウリやトマトなどの夏野菜がどんどん成長して畑は大賑わい。この暑さでエダマメの湯上り娘の成長は早い。ネットのおかげで、カメムシやメイガの被害は皆無。

キュウリは、管理人より丈が高くなってきた。

最近は野鳥が参加してブログも賑やかです。まず、いつものオナガ。カラスとのせめぎ合いが続くせいか営巣は進んでいないよう。今朝も電線の上で。キジバトは、しばらく姿が見えなくなりました。

隣の田んぼのアオサギ?じっと佇む姿は哲学者風。しかしカメラを向けると、このように飛び立ちます。

スズメがプラムにとまり、何か探しています。幼虫でも見つけたのか。

モンシロチョウやアゲハチョウも飛び回っています。

こちらはカルガモでしょうか。

高さ5mほどの常緑ヤマボウシも日一日と華やいできました。今年は凶作かと思わせながら、たくさんの花をつけています。そのうち日射しを浴びて真っ白に輝くようになりシンボルツリーとしての存在感を示してくれるはずです。

温暖化が進むなかで、変化を続ける気温や雨量などの環境が生き物の生活を規定し、一方で野菜や樹木などの生き物がその環境に影響を与える。そうした相互作用で成長を続ける家庭菜園。40坪ほどの小さな規模ですが、生き物にとって大自然の一角を占める大切な空間なのかも知れません。人間が独り占めしているわけではないことをしっかり自覚しておくことが大事だと思います。