仕事始め

9連休明けの1週間がようやく終わり3連休。気分転換を兼ねて、樹木の剪定作業をすることにしました。いわばわが家の畑の仕事始めです。まず目につくのは露地で越冬中のフェンネルです。夏からの株は霜にうたれて無残な姿になったのに、秋撒きの方はこんなに元気です。何か秘密があるのかも!

少しでも家庭菜園の楽しみをひろげようと考えて、畑の畦(あぜ)に相当するところにぐるりと樹木を植えました。写真は12月8日撮影。

樹木を植えて家庭菜園の楽しみをひろげる。と書くと「それはどういうこと?」と聞かれそうですが、樹木は風を和らげて野菜を守るだけでなく、甘い実をならせるものもある。そして発生する昆虫の種類が増えます。野菜の害虫と樹木に発生する昆虫が共生したり、天敵同士で捕食したりといろいろの生命現象を観察できるというわけです。これはセミをつかまえたカマキリです。ちょっと残酷?自然とはこういうものです。

樹木の種類は、去年秋に植えたブラックベリーを含め22種類。自慢たらしくなりますが…、ビックリグミフユウガキスイフヨウイヌマキ7本、ヤマボウシ、アベリア、ウメ、常緑ヤマボウシシマトネリコサンタローザソルダムムクゲセイヨウカナメモチ9本、玉之浦(椿)、ユズ、アオキ、スイートスプリング(柑橘)、コムラサキ、ヒイラギ、渋ガキ、オリーブ2、ブラックベリー。本数は約40本。わずか40坪、130?の広さです…。一番大きいのは、11年目を迎えた樹高5mの常緑ヤマボウシ。一応わが家のシンボルツリーです。

いつの間にか、根元は直径10cmあまりになりました。ここにありますが、毎年初夏のころ、真っ白な花を咲かせて存在を主張します。

さて前置きはそれくらいにして、今回の剪定作業の対象は成長力の旺盛な2本のプラム。毎年のことですが、この木は、徒長枝(とちょうし)と呼ばれる、幹や太い枝から空に向かってスラッと伸びる枝をたくさん伸ばすのです。放置すると樹形が悪くなり栄養分が消費され結実に影響が出ます。

剪定作業に使用する道具は、手が届く枝を切るための剪定ばさみ、高いところにある枝を切る、長い柄のついた刈込ばさみ、そして太目の枝を切るノコギリ、枝を刻むための鉈。そして踏み台…。

二人で約2時間ほどの作業でこれだけの枝を切りました。思ったより少ない、というのが今年の感想。ここにありますが、昨年はもっと多かった。それにしても、6月初めまでたくさんの実をならせた後、これだけの枝を伸ばすプラム。毎年の実の数は何個あるか。たぶん50個どころではないと思います。この枝の重さは5キロほど。凄いエネルギーです。

果樹の剪定はそれなりのノウハウがあるはずですが、素人なりに、実をつける小枝を傷つけないように注意して徒長枝を切り、混みあった枝も切る。これが出来上がり。写真を張り付けたつもりが、落ちていました。

太陽エネルギーを使って、空気中の二酸化炭素と根から吸い上げる水から糖をつくり、その糖を重合させてセルロースなどの主成分を作って幹や枝を太らせ、甘いあまい実をならせる。植えたころに比べれば、だいぶ成長したとはいえ、根元の直径10cm足らずで樹高3mほどの小径木のプラム。その木のどこにこれだけのエネルギーがあるのか。そう考えると、樹木の力に感動せざるを得ません。


春の七草は、セリ、ナズナゴギョウハコベホトケノザスズナスズシロですが、5番目のホトケノザは、キク科のコオニタビラコという植物。ところが植物図鑑に載っているホトケノザはこちらでシソ科。暖かくなるにつれて、赤紫色の花を咲かせます。誰が名づけたか、それにふさわしい形をしていると思います。