オリーブの花

オリーブの花が咲きました。去年の10月木場公園江東区)のイベントでもらった2本の苗が活着し、それぞれが花を咲かせたのです。これまで花をしっかり観察する機会がなかったが、よくみると高貴な雰囲気を醸し出している。白を基調にした配色、花の形のせいか。

開花前の写真はこちら。形もお洒落れで、女性が胸につけるブローチにでもなりそう。

これからは雑学。植物の分類には、形態をもとにした分類体系が長年使われてきたが、最近は遺伝子解析をもとにした植物分類体系(APG体系と呼ばれる)が使われ始めている。たとえば、ユリ科の何々とされてきたものが、新たにクサスギカズラ科の何々とされたりして…。アスパラがそうかな。でもオリーブは「もくせい科」のままだ。この歳になると、慣れ親しんだものが一番となるのでひと安心。
外来種を見ると、いつ日本に渡来したかが気になる自称“Scientific farmer”。いつも頼りにしている慶応大学元教授の磯野先生「明治前渡来植物年表」によれば、オリーブの渡来記録は1595年。「日本王国記」訳本に、「メキシコから長崎に持ちわたる」と記されているという。いまから419年前。日本で栽培が多いのは、やはり小豆島かしら。
次の写真をご覧いただきたい。この頁にはジャガイモやシュンギク、カボチャ、トウモロコシの名前もある。最下段にオリーブが見える。写真をクリックして、オリジナルサイズでみると、読みやすいかもしれません。もちろん、ほかの写真もOK。

エライ難しい話になったが、ふつうに知られる「もくせい科」の樹木は、キンモクセイレンギョウネズミモチなど。わが家の畑にはシマトネリコがあるが、こちらはバットの木として有名なアオダモの仲間。

下の写真がこの木のご幼少時代。9年程前に、はるか鹿児島から運ばれ、しばらくベランダの鉢で生活していたこともあった。植え付け直後の様子は、ここです。
これがいまでは、すっかり成長して高さ2mを超えている。人と違って木には足がない。根付いた場所が気にくわなくても、そこの環境に適応して生きてゆくしかないのだ。自然力というか、生命力の素晴らしさとでもいうのか。上の写真は、ウドの大木状態のシマトネリコだが、世の中には無駄なものはない。最近では、カマキリがよく卵を生みつけている。

小さな畑だが、多くの種類の樹木が植わっているのが自慢の種。オリーブは数えて23番目。去年はこのほかに、スィートスプリング(ミカンの仲間)と渋柿を植えた。写真はスィートスプリング。今年も花を咲かせた。いい香りを漂わせています。


  • きょうの一枚 スィートピーの花

いい香りといえば、やはりスィートピーでしょう。ここにありますが、最初の種を蒔いてから5年目の青いスィートピー。以前にも書いたとおり、花の色が変化して…。