いま目につくアブラムシの行動

本格的な冬が近づき、畑では冬に備えるアブラムシの行動が目につくようになりました。まず、ビックリグミのアブラムシ。このアブラムシは子孫を残すため、ビックリグミの幹に小さな黄色の卵を産卵します。暑い夏はほかの植物(寄主)で過ごし、冬が近づくと羽をもった個体が誕生し、ここに飛んで帰ってくるのです。ただし、まだ卵は見つからない。写真をクリックしてオリジナルサイズでご覧下さい。

グミの葉がてかてかしていますが、これはアブラムシのハニーデューと呼ばれる甘露が光ってみえるのです。アブラムシはお尻から甘露を出し、それを後ろ足で盛んに跳ね飛ばしますが、アッシー君の役をしてくれる蟻を呼び寄せるためだとされています。蟻はアブラムシの蜜の味にひかれやすいという訳です。

不運にも、飛行中に蜘蛛の糸にかかってしまうアブラムシも多いようです。これは富有柿の枝の上。この中にはソラマメのアブラムシもいるかも知れません。野菜の上を這いまわる蜘蛛はアブラムシを食べますが、蜘蛛の糸もアブラムシをとらえるのです。
一見したところ不気味に感じられる蜘蛛ですが、人間にとっては益虫の働きをしています。

こちらはプラムの枝の蜘蛛の巣。ここにもたくさんのアブラムシがかかっています。夕暮れ時になると、小さな虫が空中を飛んでいるのに気づくことがありますが、わが家の畑の周辺でも、羽のついたアブラムシが盛んに飛んでいます。

と、あらぬところで感心している自称Scientific Farmerですが、とうとう大切なソラマメに黒いマメアブラムシがいるのを見つけてガックリです。これは先週末のこと。よく見ると、緑色のソラマメヒゲナガアブラムシも1頭(赤い丸のなか)いるではありませんか。
ただしルッコラ園の端のソラマメの一枝だけなので、まだ落胆するには及ばないかも知れません。とりあえずアブラムシがいた枝を切り取り除去しました。どういうわけか、一度アブラムシが増殖した枝にはアブラムシがつきやすいのです。

ということで、ルッコラの中で育つソラマメ。ルッコラと競争して育つ環境におかれたせいか、もはや30cm近くになりました。こんなに大きく育って、はたして冬の寒さに耐えられるのか。心配の種は尽きません。


  • きょうの一枚 セージの花

色鮮やかなオレンジセージ?の花が咲いています。シソ科。