王立植物園(キューガーデン)の植物、動物

とうとう念願のキューガーデンに行ってきました。総面積約130haで、創立は1759年と古く、時間をかけて世界各地から集められた植物が栽培されており世界有数の規模です。場所はロンドン郊外。私は地下鉄で最寄りのKEW GARDEN駅まで行って、駅から歩いて5分くらいのビクトリア門から入りました。きょうのロンドンは午前中は雨、午後はからっと晴れ上がって願ってもない好天になりました。お年寄りから子連れの夫婦、小学生などがたくさん来ていて平日だというのに賑わっていました。植物園はテームズ河沿いに立地しており、園内には大小いくつかの池があるので鳥などの動物層も豊かなようです。また園内には温室や展示棟のほか、売店やレストラン、子供の遊び場などもありました。写真は立派な温室です。

樹木は、松、メタセコイア、落葉広葉樹などとグループ毎に設定された区域に植えられています。場所によっては大木が林立しているところもありました。桜やライラックシャクナゲモクレンなどの花も見事でした。写真は色とりどりの花を咲かせたシャクナゲと桜ですが、日本から運ばれたものが結構ありました。


樹木の他に、たくさんの種類の草花が栽培されており、よく見ると珍しいスイセンなどがあって、花に関心のある方には是非ともお薦めしたい場所です。

植物だけでなく、かわいいリスが松かさをかじっている姿も見られましたし、タテハチョウの一種ではないかと思われるチョウもいました。→あとでチョウに詳しい方に教えて頂いたところ、「クジャクタテハ」というチョウだそうです。コメント欄もご覧下さい。

これらの他にも、たくさんご紹介したいものがありましたが、ここらで…。

  • 追記

忘れないうちに、いくつか記録しておきます。順不同ですが…。
<街の樹木>
 午前中は、おきまりのロンドン観光。時間になって小雨が上がったので、危ぶまれていた宮殿の衛兵の交代を見ることができました。

衛兵の交代の行われる通りもそうですが、目抜き通りの街路樹で目立つのはプラタナスマロニエ。バッキンガム宮殿や大英博物館、ロンドン橋などの歴史のある建造物の回りやそれらに通じる大通りにはプラタナスが植えられていました。若いころロンドン大学に留学した夏目漱石などの日本人も、そうした建造物と調和した大木がつくる美しい街並みに心を動かされたのではないか。ロンドンは天候が穏やかで、日本のように強風や台風が吹き荒れることが少ないという背景があるかも知れませんが、街路樹の美しさを見ただけでもここの歴史の深さを感じさせられました。それと忘れてはならないのはアオキという植物。

中国の茶をインドへ運び大成功を収めたロバートフォーチュンが赤い実をつけたアオキでロンドンの街を飾りたいと考えて幕末の頃来日した話は有名ですが、そのアオキがロンドン大学の構内の緑地に美しく茂っている様は感動的でした。もちろん、赤い実をつけたものもありましたが、こんなことに感動を感じるというのはよほどの変人かも知れません。
チェルシー植物園>
 テームズ河沿いのカーライルハウスに近いところに「チェルシー植物園 Chelsea Physic Garden」 があって、そこでは世界各地から収集された珍しい植物の培養が行われていたということでした。バスから眺めただけですが、今でも当時の名残を残す樹木や植物が栽培されているように見えました。キューガーデンとの関係などを含めて興味を感じました。
<日本との縁>
 キューガーデンの中には、植物だけでなく日本と縁の深い建造物や記念碑などがありました。勅使門と日本庭園、古民家、高浜虚子の句碑がそうですが、虚子の来訪を記念して彼の「雀らも人を恐れぬ国の春」という句が刻まれた句碑と英語の解説が書かれたプレートが設置されていたのには驚きました。どういう経緯で彼がここを訪れたのか勉強してみます。園内には放し飼いされた七面鳥や水鳥などがたくさんいるのですが、これらは通常のものよりはるかに人を怖れないと感じていただけに、虚子がここを訪れてこうした句を詠んだと知って何だか嬉しくなりました。テームズ河畔という恵まれた自然環境を活かした園内は、植物や動物の観察などといったことに関係なく、そこの空気を楽しむかのように、孫を連れた高齢のご夫婦や仲間連れ、あるいは一人でベンチにかけて談笑したり本を読んだり、花の写真撮影やジョギングを楽しむ人たちの姿がたくさん見られました。そうした方々にとっては入場料の£13(日本円で2800円)以上の価値があるということでしょう。
<珍しい植物など>
 キューガーデンの中をくま無く観察すれば、日本にある植物に似ているがちょっと違った植物から、まったく日本では見られないものまで相当の数があるでしょうし、そうした小動物も多いと感じました。それを楽しむには、最低2回くらいは季節を変えて訪問し今回のように半日で駆け足ということではなく、じっくりと2,3日時間をかけて観察する必要があるでしょう。葉の真ん中に花を咲かす草本にとまる小さなテントウムシを見つけましたが、もっとほかにも…はず。





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