天候不順なのに夏野菜は好成績

先月末から、8日連続の猛暑日と暑い日が続きましたが、それもどうやら昨日で終わり。暦の上では立秋が過ぎお盆も近づいてきました。少し気が早いですが、今年の夏を振り返ってみることにします。
野菜の成績を左右する天候ですが、6、7月は例年にない大雨。とくに6月は240ミリもの雨が降って日照不足。それが7月半ば過ぎから、一転して気温が上昇し、しかも徹底した雨不足。もちろん7月に帰省した鹿児島の「6月1300ミリ、7月530ミリ」に比べれば大したことはありません。大雨で「野菜が溶けてしまった」という声まで聞かれたほどですから。
さて、肝心の野菜はどうだったのか。天候不順は野菜にとって好ましいものではないはずですが、わが家の夏野菜は、「好成績」と言って良いように感じます。6月頃から収穫する野菜を夏野菜と呼びますが、これは昨年11月頃植えたもの(タマネギ、ニンニク、ソラマメ、スナップエンドウの4種類)と、今年の連休の頃に植えたものの2つに分かれます。これらを科毎に整理してみました。
まずアブラナ科とナス科の野菜。×は収穫ゼロ、△は不作、○は普通、◎は上出来という仕分けですが、これはあくまでも“Scientific farmer”の勘で判断した結果(科の欄の○のついた数字は種類数。以下同じ)です。きちんとした数値で比較したわけではありませんので念のため。
夏のアブラナ科は、葉もの野菜が中心ですが、チンゲンサイが良い出来でした。ナス科は、米ナスがこれまでにない好成績。ふつうのナスもよく採れました。6月収穫のジャガイモは小粒。6月が雨続きだったので、止むをえません。トマトも6月の雨のせいで出来が悪かったのですが、7月後半から持ち直したので○にしました。

いまでも米ナスの勢いはとまりません。1本だけなのに次々と大きな実をならせています。

次にウリ科ではキュウリとズッキーニが好成績。キュウリは、接ぎ木苗とそうでないものを2本ずつ合計4本植えましたが、形の良いキュウリが数えきれないほど採れました。ズッキーニは2本植えたのですが、そのうち1本はいまでも実をつけています。
そしてマメ科は、ソラマメとシカクマメをのぞけば大豊作。スナップエンドウ、エダマメは昨年も好調だったので、それほど感激はありませんが、インゲンマメがこれまでにない出来でした。ソラマメは、無農薬栽培が難しい野菜なので、その割に今年も良い結果だったのかも知れませんが、マルチで育ち過ぎたため想定どおりでなかったということで△にしました。初めてのシカクマメは株が大きく成長したのですが、実がつかず意外と苦戦。
6月の大雨の直撃を受けたのが玉ねぎとニンニク。小粒で、水分を多く含んだせいか傷みやすく保管が大変。今年のキムチづくりに間にあうかが心配です。今年の天候異変の一番の被害作物といって良いかも知れません。

いまでも好調なズッキーニ。おかげでレシピが増えました。

初めてのミニカボチャ。10個以上とれました。

インゲンもたくさん採れました。

次にセリ科のほか、オクラやスイスチャード、アスパラなどの成績です。セリ科のなかでは、フェンネルとセリ(オカゼリ)が絶好調。初めて植えたパクチーはなかなか大きくならず苦戦中。何か原因があるはずですが、まだわかりません。アスパラを夏野菜にいれるのがどうか、という気がしますが、6月はたくさんの大きなものが収穫できました。あとはモロヘイヤを除けば平年並み。モロヘイヤがシナノキ科だったとは!

フェンネルは、いまたくさんの実をならせています。


この種子をフェンネル酒にしようと楽しみにしていたのですが、この暑さで香りが抜けたみたい。結果は良くわかりませんがホワイトリカーフェンネルの種子(青いもの)と角砂糖を入れてみました。やはり6月頃の隆々とした株や緑の葉でつくった方が良いような気がします。右隣の琥珀色の酒は6月にフェンネルの株と葉を漬けこんだもの。たまに試飲していますが磨きがかかってきたみたい。

今年2回目のパクチー。とても成長が遅い。これで1か月半もかかっています。

このようにわが家の夏野菜(何と40種類も)は絶不調なものもありますが、天候不順の割に順調に育つ理由は何か。それは年々土壌が良くなってきて天候変化に対する耐性が向上したのかも知れませんが、それ以外の理由も考えられます。たとえば天候不順のせいで、病気を媒介する害虫の数が少ない。キュウリやズッキーニに大発生して、うどん粉病を媒介するウリハムシの数が圧倒的に少ないのです。それからいつもに比べてアブラムシが少ないように感じます。これらはあくまでも、「そう感じる」ということであって、断定することはできません。