木製のハンガー掛けをつくりました!

3連休ですが、あいにくの天気で畑にも行けない。そこで懸案となっていた、職場で使う木製のハンガー掛けをつくることにしました。なぜ木製のハンガー掛けなのか。おいおい種明かしがあります。
まずこれが、私が6月から通っている新しい職場のあるビルです。渋谷駅から徒歩で15分、電車で7分のところにあります。

このビルは、ログハウスなどの木造建築を全国展開している会社が借りています。そのせいでしょうか、1階から7階までが木の内装を施してあって、1階の玄関を入るとこんな装いです。この会社は今年の春、ここに移転したばかりですが、6月からテレビ取材を2回も受けて放映されました。宣伝効果を考えるとこうしたオフィスづくりも効果的な気がします。

2階のフロアーはこんなです。木製のフロアーに木のテーブルや椅子が並べらており、右手と左手にステンドガラス模様のガラスで飾られた会議室があって、接客や社内会議に使用されています。

その一角に私が勤務する事務所があります。自称“Scientific farmer”も、自然系の仕事を40年余りしてきたのに、こんなに木材たっぷりの事務所は初めて。

室内には、3人分の机。そして背中の方にコピー機、奥の左手に冷蔵庫がありますが、引っ越し前の写真なのでパソコンもまだです。もちろん、今はひととおりの事務機器が揃っています。

11月に入り通勤にコートを着るようになると、コートをかけるハンガー掛けが必要になります。ネットで事務用品の会社にパイプハンガーを注文すれば明日にも届くはずですが、それでは面白くない。このビルにふさわしいハンガー掛けにしたいということで、木材で自作することにしました。家の近くにある大型ホームセンターに出かけてみました。最近は、ホームセンターでも木製品がたくさん売られています。ここの木製品売り場も相当の広さです。

私が目をつけたのはこれ。これで十分なんです。

でも木の工作だからといって、甘くみてはいけません。組み立てたら傾いていたり、コートをかけたらグラグラするようではね!やはり強度や安定性を検討し材料を吟味するには設計図が必須です。というわけで、エクセルで正面図、側面図、平面図を書いてみました。60の手習いで、最近はこうしたこともできるようになりました。足の構造。これに一番、頭を使いました。

材料と使用機材一覧を書いておきます。
木材 長さ2m×3cm×4cmの小角材3本(アカマツ)。直径3.5cm、長さ910ミリの丸棒 1本 合計1207円。長さ60ミリのビス20本 302円。木材のカット料 120円。総経費1629円。パイプハンガーなら、もっと安くで手に入るかも知れません。この図をもとにカットした角材や道具類の写真です。

正式の組み立ては事務所で行うことにして、自宅で仮の組み立てをしてみました。やはり足の組み立てに少し手間取りましたが、30分ほどで完成です。

出来上がりはこんな風。服をかけてみましたが、仮の組み立てなので、まだ右足と左足は揃っていません。

ハンガーをかける部分は、丸棒です。角材の部分は、木のとげが手に刺さったりしないよう、カンナを使って面取りをしました。我ながら、芸が細かい。木材のいいところは、必要な長さや太さに加工して、あとはビスで留めたりすれば、暮らしに必要なものをつくることができる手軽さ。そして廃棄も簡単。鉄やプラスティックだと、こうは行きません。

ということで、ほぼ満足のゆく仕上がりになりそうですので、電動ドリルや材料を、きょうにでも事務所に運びたいところですが、土日はビルがしまっていて入ることができない。宅急便で送ることも考えたのですが、たいした量ではないので来週通勤の際に、少しずつ抱えたり背負ったりして運ぶことにしました。
さて今年も天候異変のため、各地で豪雨などによる大被害が出ました。根底にあるのは、地球温暖化です。その原因が大気中の二酸化炭素の増加にあることは皆様ご承知のとおりです。大気中の二酸化炭素を減らすには、森林の二酸化炭素固定の働きを利用するのが一番です。植物は、太陽エネルギーを使い、葉から吸収した大気中の二酸化炭素と根から吸い上げた水とを使って、グルコースブドウ糖)をつくります。グルコースがたくさん集まってセルロースができるため、木材の50%は炭素で構成されています。森を育てて、樹木を切り出し木材として利用することで、大気中の二酸化炭素の減少に貢献できるわけです。

ハンガー掛けは、一昨年の間仕切りに続いて二作目。間仕切りは、千葉県産の山武スギを使いました。今回は外国産のアカマツでした。

きょうもエライ、Scientificな展開になりましたが、最後にもう一度。地球温暖化防止のためには、木材をしっかり使う社会をつくることが大切です。と、こんなことをPRしたりするのも、“Scientific farmer”の、昼間の仕事です。


  • きょうの一枚 パエリア

ゆうべつくったパエリア、パエージャともいいます。美味しくできて、家族に好評でした。