機内誌で見つけた「ローゼルの塩漬け」

先週、仕事で大分に出かけたときのことです。大分空港から、18時30分発羽田行きのANA200便に搭乗しました。国東の空港を利用するのは初めて。窓の外を眺めたいが、座席は通路側。しかたがないので機内誌「翼の王国534号」を手にとりました。目についた記事は、いろいろの方の暮らしと弁当を紹介する「おべんとうの時間」というコラム。
そこには沖縄の「知念朝甚」さんという方の弁当が紹介されていました。記事は見開き2頁で、左頁に文章、右頁に弁当の写真という構成。写真を眺めながら気づいたのはご飯の上に乗っかったローゼルらしきもの。しかし白いご飯の上にローゼルというのは、これまでの知識では、おかしな組みあわせです。と思いながらいま一度みると、色と言い皺の具合や小さな黒いとげ状のものと言い、見ればみるほどローゼルの特徴を示していたのです。これを解明しようと、スマホで撮ったのが次の写真です。

メモをもとに8日(日)に同誌編集部に、「ローゼルに見えるが、はたして…?」と問い合わせの手紙を書いてみました。もちろん、返信用のハガキも入れて。
で、届いたのがこのハガキ。そこには、「記事を担当した阿部さんに問い合わせたところ、おべんとうの中身はご指摘のとおり『ローゼル』を塩漬けにしたもので、沖縄では梅干し代わりのように食べるのだそうです」と書かれていました。

たしかにローゼルのジャムは酸味が強いが、それはクエン酸を多く含むせいです。これを塩漬けで梅干し代わりに食べても不思議はないわけです!塩漬けで食べるという事実を知って驚くと同時に、新発見にすっかり嬉しくなり、幸せ気分になってしまった“Scientific farmer”でした。
今年は、わが家の製法でつくったローゼルのジャムを、田舎(鹿児島)の義妹にも送りました。これまで鹿児島では、かわいらしい花の咲くローゼルを観賞用として栽培することが多かったようです。花が散ったあとも、実の色や形がきれいで、長持ちするせいでしょうか。ジャムをつくったり、乾燥してハイビスカスという名で呼ばれるハーブティのほか、ホワイトリカーに漬けて真紅の色したリキュールができるなど、食用として使えるのに…。

昨年、千葉のブログ仲間からわが家に届いた種子が2年目を迎え、ここ三郷でも栽培が広がっているし、遠くは高知の方にもあげました。とても女性の方々に人気があります。
わが家でも、来年は塩漬けしてみようかな。食べてみないうちは、見つけたことになりませんものね!それにしても、ANA翼の王国」編集部の宮崎さん、丁寧な返事を頂き有難うございました。


  • きょうの一枚 JR特急ゆふいんの森3号(日田〜湯布院〜大分間)

今回の旅では、もうひとつの発見がありました。それはJR九州の特急電車は、車内を木質内装にしたものが多いこと。東京から鹿児島まで走る「七つ星」で豪華な内装が話題になりましたが、それだけではないのです。
写真は、ゆふいんの森3号のサロンカー。右側に大きな窓があって、車窓から外の景色を眺めながら、旅を楽しめる設計になっていました。洒落た電車に乗って、ちょっとしたローカル線の旅。これもいいものです!