アブラムシの消息
今年は3月後半から気温が下がり4月17,8日に、記録的な遅い積雪(たしか今年4回目?)。こうした天候異変のためジャガイモの発芽が大幅に遅れたりしてヤキモキした。が、畑の昆虫にはもっと大きな影響があったようです。
ここにありますが、例年この季節に畑のムクゲやグミに大量発生するアブラムシの姿が見られず、天敵のテントウムシやヒラタアブの幼虫も観察されなかった。気温低下によって、寒さに弱い幼虫が死んでしまったせいではないかと感じています。
病気を媒介するアブラムシがいないため、すす病が発生せずムクゲの新緑はとても綺麗でした。
グミの新緑や花芽はアブラムシが媒介する病気のため一度落下し、ふたたび新芽が出るということを繰り返してきたのに、今年はアブラムシがいないためそうした被害が出なかったので、グミの花は見事な咲きっぷりでした。知り合いの植木屋さんも、「今年の庭木の新緑はここ数年になく見事だ」と語っていたので、東京周辺ではそういう現象が起きていたのかも知れません。
それでは最近のアブラムシの様子はどうか。これが、きょうグミの木にいたアブラムシで、羽の生えたオスと小さな幼虫が見られました。産卵はこれからのようで、卵はまだのようです。ここにアブラムシの卵の写真があります。
ふつうのアブラムシは、夏に寄生する植物と越冬のため産卵する植物が異なる場合が多いのですが、春先にグミに大発生するアブラムシも夏はキク科のアザミ類に寄生して生活し、冬が近づくとグミの木に産卵し卵で越冬しているわけです。春には幼虫が大量発生し暖かくなるとアザミに移動します。
畑のウメの木には黒っぽい色をした幼虫と羽の生えたオス?が見つかりました。羽の生えた雄は写真では見えませんが。
これはムクゲ。春から夏はいなかったのに、越冬のためほかの寄生植物からここに移動してきたのかも知れません。
驚いたのはプラムに羽の生えたアブラムシが大量にいたこと。小さいため写真が難しいのですが逆光で撮ってみました。いつもだとこの季節にプラムにたくさんのアブラムシがいるのには気づかなかった。
プラムの葉の裏に小さくて白い幼虫がたくさんいました。
いつもだと、外葉にはダイコンアブラムシが大量発生しているのに、今年はなぜかいない。
ということでアブラムシづくしになってしまいました。
「日本原色アブラムシ図鑑」に掲載されているアブラムシは240種類。写真と生態が書かれていて興味深い内容です。
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