ベルギーの首都ブリュッセルで

この日はブリュージュからブリュッセルに移動しました。所要時間は電車で1時間ほど。首都ブリュッセルはこじんまりとした街なのに北駅、中央駅、南駅と三つの駅があって初めての旅行者にとってはわかりにくい。ホテルは北駅の前ということで、北駅で下車。南駅が一番繁華街に近いという。

ベルギーの鉄道で不思議なのは駅には改札口が申し訳程度にあるのに誰も切符を確認しないこと。恐ろしいほどの性善説で成り立つシステムのようです。とにかく無賃乗車をする奴なんてどこにもいない、ということが前提になっているのでしょうか。
ただし無賃乗車が見つかると厳しい罰金があるらしくて、しかもそれにそれ以外の部分を見ると決して性善説とは言えない面もあります。
ずいぶん前にイタリアに旅行したとき、電車に乗る前にホームでスタンプをきちんと押さなかったため切符が無効になって買い直しさせられたことを思い出しました。これもお国柄ということでしょうか。
たまに車内で車掌らしい人が検札にきて切符を確認することはあります。時間が前後しますが、ブリュッセル駅から空港までのわずか20分の列車では女性の車掌さんが珍しく車内を回っていました。これは外国人旅行者に不埒モノが多いということでしょうか。

公園を見るとのぞきたがる菜園tific Farmerですが、ホテルの近くに1829年オープンした植物園があると聞いてチェックインしたあとそこへ直行。広さ6haだから日比谷公園の3分の1くらいの広さ。公園の回りには近代的なビルが建ち並んでいる。園内は自然の樹木を植裁した庭園とシンメトリーなフランス式庭園に分かれていて、高台には一見したところとても立派な温室風の建物がある。ところがこれはミニシアター、映画館、展示会場などを含む文化会館だということ。ここを訪れる人は少ないし目的がはっきりしない施設に感じられる。
ピンクのサザンカやヤツデ、花はアセビに似ているがヤマモモの青い実に似た実がなっている樹木やブナの木などが植えられていました。ブナといえば、アムステルダムよりもブリュッセルは内陸にあるせいか気温が結構低いせい。それもあってか、緑化樹木として植えられているブナを見ることが多い。

この青い実のなった樹木はツツジ科のイチゴノキだそうです。
(ほかのページもそうですが、写真をクリックして頂くと「オリジナルサイズ」で見ることができます)
植物園から繁華街へ歩くと、古い建築と新しい建築が混在していて、これまで見たアムステルダムやハーグ、ブリュージュとはひと味違う感じ。でも、グラン・プラスという街の中心にあたる広場に行くと、装飾の施されたギルドハウスが林立している。

店頭で見かけたワッフル。ベルギーと言えばワッフルということらしい。

この近くに、は有名な小便小僧と呼ばれる彫像が。よく裸の写真を見ていたが、この日はきちんと正装していた。聞くと色んなところから服をプレゼントされて、いまでは650着の衣装持ちということらしい。そもそもの起源はブリュッセルの街がってきに包囲され爆薬をしかけられたとき、爆破寸前に一人の子どもがおしっこをかけて、導火線の火を消し止めたなど、諸説があるという。
いわれはどうあれ、観光名所のひとつであることは間違いない。

おしっこの話になったところで、オランダ・ブリュッセルのトイレは有料が多いのには驚いた。たとえば写真のようなピカピカの改札口があって、コインの入り口に50セントをいれると開くが、50セントのコインがない人のため、左手の壁に両替機が備えつけてある。改札口がない場合は、門番がいて、きめられた料金を徴収する。たいていの場合、公園、広場、駅などは有料で50円〜70円程度。徴収係りは立派な職業ということのようだ。ちなみに無料のトイレが使えるのは空港施設くらい。
両替機でわかるようにこの国では英語の標記はない。公用語オランダ語、フランス語、ドイツ語だが、道路標識などはオランダ語とフランス語で併記してある。だから、片言の英語しかできない旅行者にとっては英語が通じやすいオランダに比べて不便といわざるを得ない。

今回の旅行で、ベルギーで初めてみたもの。それは浮浪者や物乞いをする人たち。たまたまかも知れないがアムステルダムやハーグ、ブリュージュでは見あたらなかったが、ここでは駅や公園、街頭で何人も見かけた。

=続く=