桜三昧

山梨県・小渕沢にある樹齢400年といわれる「神田の大糸桜(しんでんのおおいとざくら)」。昨年2月に初めて見たときは、生育環境の変化などにより樹勢が衰え、それこそ悲惨な様子でした。
それでも毎年、季節になると花を咲かせており、今年もちょうど見ごろだと聞いて見に出かけました。朝4時の出発です。
現地は長坂ICで高速道路を降りて15分ほどのところ。7時前に着きましたが、すでにカメラを持った方々が何人も集まっていました。北側には八ヶ岳がそびえ、南側には南アルプスが見えるという最高の場所に、枝いっぱいの花をつけた老木がたっていました。青空の下で雪を頂いた山岳を背景に美しいピンクの花を咲かせる姿は、昨年見たものとはまるで別物のように見えました。

この桜はエドヒガンザクラの変種といわれており、山梨県の天然記念物に指定されています。滝のようにしだれる花の迫力は見事(写真↓)。素晴らしい花を咲かせる桜樹ですからなんとか長生きしてほしいと感じますが、写真でもわかるとおり幹はかなり老化が進んでいるし、生き物としての寿命というのか、命の限界というものが感じられます。ただし、嬉しいことにすぐ近くにこの木の分身といわれる後継樹、それでも60年ほどの大木が元気にたくさんの花を咲かせていた。写真を撮れば良かったのですが、ちうっかり忘れてしまいました。こんな迫力のある花を目のあたりにすると、それも止むを得ないな、と感じます。

近くにもう1本、桜の老木があるというので、武川村の実相寺に立ち寄りました。こちらは樹齢2000年の山高神代桜(やまたかじんだいざくら)と呼ばれるもの。桜として国指定の天然記念物第1号らしい。関係者が色々と苦労しながら、樹勢回復のための手立てを重ね、最近は少し元気になってきたということです。それでも幹は根元付近だけが残り、たくさんの支柱で枝が支えられていました。

正面から見ると、左右に広がる枝は、誰かが振袖のついた両袖をいっぱいに広げているようで、大変な迫力がありました。エドヒガンザクラだということでした。

この実相寺には、岐阜県の薄墨桜や臥竜桜などの名桜の子孫樹が花を咲かせていました。さらにスイセンの植えこみなどが見ごろを迎えており、たくさんの人出でした。

こちらも背景に南アルプスがそびえていて、最高のロケーションです。

天気に恵まれ素晴らしい桜の花を堪能して、せっかくだから温泉でひと風呂浴びて帰ることにしました。そのあと高尾のうかい鳥山でて見事な桜吹雪を見ながら昼食。久しぶりでした。


−きょうの一枚  山桜
先週箱根で写した山桜です。華やかな園芸品種と違って、白い花の開花と若葉が同時期なので、地味に映ります。ヤマザクラの仲間にも、もう少し色が鮮やかなオオヤマザクラという種類があります。


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