オオムラサキの幼虫

長年、おつきあいのある深大寺の「親方」のお誘いを受けて、オオムラサキの越冬幼虫を見に行ってきました。オオムラサキと言えばここにありますが、我が家の畑にも時々あらわれるキタテハの仲間。アゲハより大型で、美しく国蝶に指定されている。本やwebなどにたくさんの情報があるのに実物を見たことはない。いい機会なので、せめて越冬幼虫でも見ることができたらと考えて参加しました。

行く先は、山梨県の韮崎の山中のクヌギ林。オオムラサキの成虫はクヌギの樹液を吸いながら生活し、エノキの新芽に卵を産むのだそうです。クヌギ林の中には、エノキの木がところどころに立っているはずですが落葉しているため、どの木がエノキか、なかなか見分けがつかない。

エノキの葉を食べながら生長した3齢幼虫は、冬が近づくと木を降りてエノキの根元周辺の枯葉の中で冬眠する。来年春、エノキの新芽が出始めるとそれを察知して、再び木に登り葉を食べながら脱皮を繰り返し蛹になり、やがて成虫になるということです。エノキの新芽が出たことをどのようにして察知するのか、何か巧妙な仕掛けがあるに違いありません。
エノキの根元の枯れ葉をそっと一枚ずつ拾い、葉の裏に隠れている幼虫を丁寧に捜せばいい、と教えられて捜すがなかなかみつかりません。


下の写真は、30分ほどかけてようやく自分でみつけた幼虫です。色も形もまるで落ち葉にとけ込むような感じ。よほど、目が慣れないと見つからない。1頭が見つかると、そのまわりの落ち葉に次々とみつかりました。

初夏の頃、山梨のこの辺りではオオムラサキの成虫が飛ぶのを見ることができるそうです。地図も見ないで蝶に詳しい方の車でいったので同じ場所にもう一度行こうとしても、自力で行けそうにありません。また、連れていって貰うことになるのか…。
ところで、昔はオオムラサキ深大寺の辺りでも飛ぶのが見られたということです。この「親方」さんはもう一度、それを再現したいと考えて地元の市と一緒に取り組んでいるそうです。
東京の郊外に位置する深大寺はとても自然の豊かなところ。クヌギやエノキなどもたくさん生えています。ここでオオムラサキが飛ぶようにるなら、他の場所でも参考になるかも知れない。美しいオオムラサキが舞う自然豊かな街づくりを進める。思わず子どものような気分になれる、わくわくする話です。
菜園tific Farmerの畑にも、せめてエノキの苗でも植えてみましょうか。



  • きょうの一枚  白銀輝く富士

中央高速の休憩所から見た富士。真っ青な空に白く映えていました。

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