日高市・巾着田の曼珠沙華公園

わが家のヒガンバナは開花まであと一息。首を長くして待っているが、まだ咲かない。そこで、県内・日高市巾着田曼珠沙華公園に行ってきました。いまにも雨が降り出しそうな天気でしたが、朝が早いのに現地に近づくにつれて道路はすでに渋滞。テレビなどで紹介されたこともあって人気スポットになっているようです。入場券を買ってなかへ入ると、カメラ、三脚を持った方々がたくさん来ていました。

ニセアカシアの木が密生した薄暗い林内のヒガンバナ。補色関係にある花の赤色と茎の緑色が目に鮮やか。

ただ、わが家のヒガンバナにはキアゲハなどの蝶が訪れて蜜を吸う姿がみられるのに、ここではそうした蝶や昆虫の姿がないのは不思議。どういうわけでしょうか。天気のせい?ここをクリックしてみて下さい。

一帯は、蛇行する高麗川にぐるっと囲まれていて、まるで巾着袋(きんちゃくぶくろ)を横から眺めたような形。巾着田という地名もこれに由来するようです。ヒガンバナの自生地は袋の底を這うように幅数十m、長さ600〜700mの規模で丸く広がっていて総面積は約5.5ha。丈夫で荒れ地にも育つヒガンバナですが、ホントは田や畑の畦などの水の多いところを好む。高麗川に囲まれていて繁殖に適した条件でした。

ヒガンバナの群生地を出ると、蓮田やコスモス畑も広がっていて深紅のヒガンバナを見たあとの目休めにピッタリ。遠くには盆地状の地形を囲む山々も見えていました。

農地の方に歩くと、高麗川から取り入れられた農業用水路にはメダカや小魚が泳いでいたり、糸トンボ(正確にはハグロトンボのようです)が飛んでいたりして懐かしい景色が見られました。

水路の回りの畦にもヒガンバナが咲いていました。集中して咲く花も綺麗だが、こうした風景にとけ込む花も綺麗。水路の設計・施工が上手で自然にマッチしていました。

ヒガンバナ曼珠沙華とも呼ばれ、古くは中国や朝鮮からわが国に渡来。アルカロイド成分を含む有毒植物だが、工夫すれば鱗茎は食用や薬用にもなるという。が、ホントはどのような目的で持ち込まれたのか、単なる観賞用か、実用性を考えてのことか、多分後者でしょうが、断定はできません。
20年以上前に町が巾着田の土地を取得したころは、どのように利用するか色々と議論があったが、草ぼうぼうの河川敷の草刈りをしたらヒガンバナが増えはじめ、マスコミに紹介され広く知られるようになったということです。最近は地元の方々が、ヒガンバナの球根を掘り起こし、これを移植して群生地を広げる努力もしているそうです。

いまでは日本一の曼珠沙華公園と言われる巾着田には、たくさんの観光客が訪れヒガンバナは地域の活性化に役立っていました。そういえば、越生梅林も近い。こうしたことで豊かな自然や山村の景観が守られるなら結構なこと。地元のご苦労は多いでしょうが、自然条件を活かして色々と工夫することで新しい価値が生まれるという見本のような話。頑張って頂きたいと感じました。
       

温暖化で、急速に北上しているというツマグロヒョウモン。その幼虫が畑への道路沿いに生えている野生のスミレの葉を食べていました。時々、栽培のパンジーなどを食べることもあるそうです。

↓いつも応援有り難うございます。きょうもよろしくお願いします。
にほんブログ村 写真ブログ 昆虫写真へ

にほんブログ村 その他生活ブログ 雑学・豆知識へ