桜満開の季節、丹沢で山歩きを楽しみました

桜が満開になり、先週末はあちこちの花見が盛り上がりました。450本はあるといわれる、この団地の桜です。


私の田舎鹿児島では開花宣言が12日予定と平年より8日も遅れています。簡単にいうと、植物は気温と日長の変化の刺激を受けて花を咲かせます。一定期間の低温とその後の気温上昇が刺激になり体内で開花促進物質がつくられるのです。今年の鹿児島の冬は気温が高くて桜の花芽の目覚めに必要な11〜12月の冷え込みが弱いため、いわゆる「休眠打破」という作用が働かず、逆に春は冷え込み3月の気温が低すぎて花芽の発育が進まなかったということらしい。
畑の樹木の開花はどれも順調でプラム、ビックリグミや銘花・玉之浦が満開。この調子だと今年のプラムは大豊作。

スミレ、ムスカリクリスマスローズアネモネ、チューリップも色とりどりの花を咲かせています。

前回紹介したソラマメはアブラムシの姿も少なく、背丈も伸びて順調そのものです。ルッコラスナップエンドウパクチーとかわいい花が続きます。

きのうは枝豆の苗床をつくりました。今年の春は気温と降雨に恵まれているので鳥対策をすれば、そのうち芽を出すでしょう。6,7cmになったところで移植予定。


新年度に入り忙しい仕事に切りがついたので、4、5日は久しぶりに休みをとり札掛(神奈川県)にある国民宿舎丹沢ホームに出かけました。宿では21年振りの訪問にもかかわらず、旧知のご主人中村さんにあたたかくお迎え頂き、丹沢のシカや蛭、山の保全に必要な人材育成の話などに花を咲かせました。初夏のころ夏鳥アカショウビン撮影を兼ねて、ゆっくり再訪したいと思います。
今回は大した目的もなく大自然の中でたまにはのんびり過ごしたいというだけ。それでも野鳥撮影のためのカメラ、望遠ズームは持参しました。ふつう天気が良いと冷え込むものですが、今回は気温高めで好天に恵まれました。これまで撮っていない野鳥にも出会えてご機嫌でした。はじめにカケスの後ろ姿。顔を向けてもらえなかったのが残念ですが、羽根の美しいタテジマに満足。

野鳥図鑑によれば、キセキレイは人工の工作物の上にとまりやすいとか。カーブミラーにとまったところを撮りました。

ヤマガラ。山で見るのは初めてでしたが、今回美しい鳴き声を聞き分けできるようになりました。

エナガ。鳥の羽らしいものをくわえています。これから子育てする巣に運ぶところとか。

平地では桜満開の季節とはいえ、遠くに見える大山の山頂には白い雪が残り、遠くにのぞむ富士は真っ白といった具合です。

そうしたなかで、キブシの雌花の緑やイヌシデの芽吹きは、本格的な春到来を感じさせてくれました。

と、最近の様子はこんなところです。ジャガイモの芽も出そろい、ニンニクやタマネギ、ラッキョウなども順調。ベランダのパッションフルーツは、ここで4回目の夏を迎えます。新芽が育ち始めたので、グリーンカーテンとしての成長を期待してキュウリネットをかけました。ベランダでは、ハヤトウリの鉢植えも成長を始めました。鹿児島の友人から届いた資料を参考にしながら育てようと思います。

いよいよ今月末の夏野菜の植え付けに向けて週末は毎週畑の生活になりそうです。今年は生姜を昨年の倍以上植えたいと密かに楽しみにしています。こぬか雨のため畑に行くことができないので、きょうの昼は久しぶりに妻の手打ちそば。大根おろしでソバの香りと甘みを楽しみました。せいたくな昼です。

ソラマメの花が咲き始めました

気がつけば3月も半ばに入り、1年の4分の1が過ぎようとしています。このブログはしばらく休みが続きました。そのせいか、遠方から「生きているか?」といった内容の電話まで頂く始末。ご心配をおかけしました。元気に過ごしているのですがとにかく忙しい。大したことはしていないのに、時間が過ぎるのがとても早い。歳のせいもあると思いますが…。
先週10日は、非常勤の講師をしている環境系の専門学校で私にとり3度目の卒業式でした。新米の講師として、この3年を振り返ると真っ先に浮かぶのが「教えることは学ぶこと」という名言です。この言葉の意味は深いと思いますが、それにしても勉強しましたね。月曜から金曜まで渋谷の木造建築の団体に勤務しながら、月曜午後は専門学校で2コマの講義を担当するわけです。はじめて森林や木材を学ぶ学生さんたちに「森林の大切さやそれ守る仕事の意義」「木材の魅力」をどう伝えるか。どのように興味を持っていただくか。責任は重く、一方が忙しいからと言っておざなりにはできません。ふた股をかけているため、講義の準備はもっぱら土日。最後の60歳台ですがとても退屈している暇はありません。
でも学校の仕事は正直言って楽しい。自分の考えていることを他人様に聞いていただけるだけでも、どういったらいいんだろう、ありきたりですがとても贅沢。環境系の学校といっても学生さんたちはさまざま。なかには大会社の役員を終えただけでなく理学博士の資格を持つ方や、医師生活を中断した医学博士がおられたりして。教えるというより教わる方が多いんです。卒業後もそうした方々とのおつきあいができました。学生さんたちは卒業しこれから社会に出て、さまざまな分野で自分の道を歩むことになります。ぜひとも森林や木材の価値を忘れずにそれぞれの分野で頑張っていただきたいと思います。写真は学生さんたちによる夏休み体験活動の発表風景。こうしたことも、懐かしい思い出になりました。

さて前置きはこれくらいにして、自称“Scientific farmer”にとっての本題はやはり畑です。いま畑はどんな春を迎えているのかご報告します。いま畑で育つ野菜は少ないですよ。せいぜいニンニクやタマネギ、ラッキョウ、ホウレンソウ、スナップエンドウなど。これらがようやく春に向けて成長を開始しました。

そのなかで、特記すべきはこのソラマメの生育。2週間前に、アブラムシ対策のネットを外して、株立ちを1株5本ほどに整理し追肥したら、成長が早まり花が咲き始めました。

雨が少ないのが玉に傷ですが、天候に恵まれ昨年のような降雪による折損がないせいだと思います。

ひと株だけですが、例のアブラムシも頂芽にはいました。で、それを摘み取ったら、広がらない。今シーズンはネットをかけただけで銀紙のシートも敷かないのに、以外と増えないのでしめしめといった感じです。まぁ、これからですが。

樹木の芽も膨らんできました。まずはビックリグミから。花芽がのぞいて、いつものアブラムシの姿も見えます。

こちらはプラム。たくさんの花芽がつきました。

アネモネもかわいい花を咲かせています。

ベランダにも春の気配が。今年で3回目の冬を越したパッションフルーツが簡易温室の中で芽を延ばし始めました。根詰まりをしているとすれば植え替えや施肥をどうするか。専門の知識や経験がないのでこれは頭を悩ませています…。

珍しいものを1品。これはハヤトウリの鉢植えです。今年は大宮で世界盆栽大会が開催され、世界の盆栽・水石の銘品を見ることができるそうです。それとは何の関係もありませんが、わが家ではこの鉢植えを盆栽にしたてようと挑戦中です。果たして思惑通りに行くか。昨年秋のようにベランダを占領されると周りから苦情が出る恐れがあるので、そうした心配はありますが。

それともうひとつ。ベランダから見える白モクレン。朝日を浴びながら、つぼみを膨らませています。隣のソメイヨシノの花芽も膨らんできました。今年は桜の開花が早いらしい。

考えてみれば、最近週末は鳥の撮影に熱中しています。渡良瀬遊水地に行ったり、秋ヶ瀬公園を訪ねたりしながら、70前の手習いを楽しんでおります。これも多忙の一因かも。




  • きょうの一枚

隣の会館の入口の樹木です。梢には青々とした枝葉が茂っていても、幹や根元には腐朽菌がはびこっている。うっかりしていると強風や衝撃で倒れる危険性も。

片道12キロの江戸川堤防を歩いて帝釈天に初詣

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
(3日に記録したのですが、あえて1日の日付で保存したいと思います。)
今年も妻と江戸川堤防を歩いて帝釈天に初詣しました。正月に通うのは今年で連続9回目。すっかりわが家の新年行事として定着した感があります。しかし日ごろの運動不足もあって、ゴールに近づきお参りをすませ、家路に向けて折り返した辺りから、丑年生まれの女房殿のあとをトボトボと追うのが精一杯となる始末。そうした自分の姿を傍目に頭に浮かんできたのが、「牛にひかれて帝釈天参り」。あとで調べたら本来の意味は違うようです。
当日は9時スタート。今年は酉年なのでいつもと趣向を変え、道中で見かけた鳥の姿や話題を追ってみました。はじめにスタート地点で見送ってくれたスズメです。あまりにも身近過ぎて野鳥写真家からは冷遇されています。
 「子雀の 見送り受けて 初詣」 スズメ君に敬意を表して一句です。
果たしてスズメ君の目に私たちはどう映っているのでしょうか。右手には朝日に浮かぶ富士山の姿が見え始めました。一時間ほど歩いたところで場所を選び、鳥撮影用の望遠レンズで狙ってみました。時間ができたらいつか心行くまで多様な富士の自然に遊ぶ野鳥の姿を追ってみたいものです。

右手を流れる江戸川。この河川敷にもたくさんの野鳥の生活があるはずです。

ここは海から20数キロの地点ですが、こんなところにもカモメがいるんですね。

寺院さえこんなコンクリート建築に変わる時代です。こうした変化を見るにつけ、20年後、30年後の野鳥の生息環境はどう変わっているのかが気になります。野鳥が喜ぶ環境は私たち人間にとっても快適なはず。そうした環境を大切にしたいものです。

常磐線の鉄橋をくぐり河川敷内のゴルフ場横を抜ければ、金町浄水場の取水口が見えてきます。なぜか好きな眺めです。

そしてゴールの帝釈天。時計を見ると12時前ですから、ほぼ3時間、時速4キロとだいぶゆっくりのペースでした。いつもどおりお賽銭を投げ入れ、柏手をうって新年のお願いと誓いをしました。

このあと矢切りの渡しを眺めながら、おにぎりをパクつく。体が冷えて足の痛みが増したように感じながらも、少し回り道になりますが、水元公園を通って帰ることにしました。23区内の都立公園のなかでは一番の面積。

市民の憩いの場であり、サギやウ、カモ、ハクセキレイなどの水鳥の生息の場として知られる公園です。

今回はアトリの撮影ポイントと「カワセミの里」を訪ねました。アトリの撮影ポイントでは待つこと30分。何とか撮影に成功。

初めてアトリの名前を聞いたとき、なんと変わった名前かと思ってしまいましたが、じつは日本に古くから棲息する野鳥だったんですね。例によってwikiをもとにその分布や生態をまとめてみました。


アトリ
(獦子鳥、花鶏、学名:Fringilla montifringilla)は、鳥綱スズメ目アトリ科アトリ属に分類される鳥類の一種。
分布
ユーラシア大陸北部の亜寒帯で繁殖し、冬季は北アフリカ、ヨーロッパから中央アジア、中国、朝鮮半島に渡りをおこない越冬する。
日本には冬鳥として秋にシベリア方面から渡来する。主に日本海より山形県富山県等に飛来し、それから各地に散らばる。渡来する個体数は年による変化が大きい。
形態
全長16cm。黄褐色を基調に黒、白を加えた羽色をもち、特に胸部の羽毛は橙褐色で目立つ。オスの夏羽は頭部が黒い。メスおよびオスの冬羽の頭部は褐色であり、メスはオスより色が薄い。
生態
山麓の森林や農耕地に生息する。昼行性で昼間は小規模な群れで生活するが、夜は集団で休む。日本においては渡来直後や繁殖地への渡去直前に、数千羽から数万羽になる大群を作ることがある。
食性は雑食性で果実、植物の種子、昆虫類、節足動物を食べる。
秋ニレの実です。アトリやカワラヒワなど、穀類を好む野鳥がついばんでいるのを見かけます。

不思議なもので写真に熱中している間は、足腰の疲れも忘れていました。このあと「カワセミの里」に回りました。途中でモズを発見。

「モズの早贄」で知られています。昨年11月に畑で撮った蛙。なぜ早贄をつくるのか。餌の保存とかではなく、単に習性だというのが定説です。

ここはカワセミ撮影のポイントだけに、バズーカ砲のような大きな望遠レンズを持つカメラマンの姿が見られました。皆さんにとっては、正月も関係ないみたい。そっさくカワセミの雄を発見。

カワセミといえば、水中の小魚をとらえる瞬間の写真をみることが多いですが、カメラを連射モードに変えて挑戦してみました。ところが情けないことに、未熟なため大ブレの写真しか撮れません。今年は先達に教わり、もう少しましな写真が撮れるようにしたいと考えています。

ツグミの姿もありました。野鳥の初心者にとり、ツグミムクドリの区別がむつかしいのですが、最近はようやく識別できるようになりました。

そんなことで遊んでいるうちに、時計は3時半を回ったので、そろそろ帰途につきました。あらためて、カメラ、レンズの重さを感じながら、重い足をひきづりながら、いよいよ「牛にひかれて…」の状況となりましたが、途中路線バスで3キロほどを乗り継いで、やっとの思いで帰宅。時間は午後5時半過ぎ。日はたっぷりと暮れて、空には金星の隣に鮮やかな眉月が輝いていました。

そんなことで、写真三昧の帝釈天参りを終えました。全行程24キロ余りを8時間。来年はいよいよ10回目。無事に回数を重ねることができるよう、日々精進したいと思います。

畑の一年を振り返ってみました

前回の更新からふた月余り。ずるずると時間が過ぎて、とうとう大晦日を迎えてしまいました。あと少しで新しい年になりますが、ここで一年を振り返っておきたいと思います。今年は海外でも国内でも、また政治・経済・社会を問わず、いろんな分野で大きな出来事というか、とんでもない出来事が続きました。畑の栽培記録を基本とするこのブログでは、家庭菜園にかかわることに限定します。
1 天候変化が激しかった
野菜づくりを支えている大きな要素のひとつは「お天道様」の力。つまり天候ですが、今年の天候変化は激しかった。暮れから1月中旬まで暖冬続きのため、ソラマメもスナップエンドウもぐんぐん伸びてしまい、スナップエンドウに至っては花を咲かせる始末。そしてその直後に降雪があったため、ソラマメの茎は折れてしまい、その後の冷え込みにより、スナップエンドウの蔓はだいぶ傷みました。野菜の生育を天候に合わせられなかったという見方もできます。また9月の日照不足、11月としては史上初の降雪など、予想をはるかに越えた天候変化により、秋野菜の価格高騰が続きました。わが家の白菜も育ちが悪く、10年目のキムチづくりが危ぶまれるほどでした。

でも、何とかつくりましたよ。これが10年目のキムチです。

例年は3回つくるのに、今年は白菜の育ちが悪いので、あと1回がせいぜいといったところです。18株植えたのに結球しないものがほぼ半数と、天候異変の直撃を受けた白菜栽培でした。

2 68年ぶりの大きなスーパームーン
11月14日は68年ぶりの大きな満月を迎えました。当日は曇りで見えないことがわかっていたので12日に撮影しました。地球への大接近がその要因だとか。12月22日の明け方の震度5弱の地震には肝を冷やしました。写真は12齢の月。

3 ハヤトウリは大豊作でした
田舎の大先輩にすすめられて、初めてハヤトウリを植えました。秋の彼岸が過ぎて夜の長さが長くなり始めてから花を咲かせ実をならせる、典型的な短日植物のハヤトウリですが、11月中旬までに驚くほどの成長を見せ、周辺の渋柿や甘柿などを飲み込み、あまりの傍若無人ぶりに、いちじはどうなることかと心配しました。

肝心の実は11月13日に初収穫し、その後の1ヶ月あまりで、総収穫数は300個あまりを数えました。写真は、11月24日の降雪の影響で落果したハヤトウリです。一日にこれだけ収穫したのですから驚きです。

これには後日譚があって、masaさんから、四川省では7月に売られており、長日性のハヤトウリがあるのではないか、というご示唆を頂きました。
4 柚子も大豊作でした
大豊作といえば、ここに植えて9年目の柚子が5月にはたくさんの花を咲かせました。すでに450個ほどの実を収穫したのですが、まだ50個ほどなっているので、結局500個あまりの実をならせたことになります。


5 はじめて生姜、里芋を植えました
毎年、はじめて栽培する野菜が増え続けていますが、今年は生姜、里芋を植えました。イヌマキの生垣に阻まれて、日当たりのよくない場所だったにもかかわらず収穫して初の味を楽しみました。写真は生姜ですが、この甘酢漬けはたまらなく旨い。寿司屋さんで出る「ガリ」ですね。

6 ニンニクブーム到来のようで痛い目にあいました
最近ニンニクブームのようです。のんびりと構えていたら、植え付け用の種がなくなり、仕方なしに昨年の自家製を植えたが、生育が悪くたいした収穫ができず痛い目にあいました。
7 カボチャ(ミニクリボウ)がたくさんとれました 
昨年初めて植えたらおいしかったので、今年もミニクリボウを植えたところ、20個ほど収穫できました。ニガウリと記念撮影。

8 アメリカシロヒトリが大発生しました。
アメリカシロヒトリが大発生して、プラムや柿などの樹木の葉が食べられました。初めてシャチホコガやコクゾウムシの幼虫も発生。コクゾウムシがカボチャを食べるとは驚きでした。それから久しぶりにオオミズアオの幼虫を見つけ、飼育箱に入れておいたところ、繭をつくりました。春に羽化することを期待しています。暖房の影響を受けない室内に置いてありますが、過乾燥が心配です。

9 スズメバチの巣を発見
9月から10月、ハヤトウリの花にスズメバチが飛来するので、どこかに巣があるのではないか、と探したが見つけることができなかった。ところが、12月になってイヌマキの生垣で発見しました。家庭菜園を始めて16年ですが、初めての出来事でした。

10 パクチーの味を楽しんでいます
3年目にして、ようやく栽培の要領をつかんだのか、パクチーが元気に育ってくれているので、毎朝サラダにして食べており、すっかりはまってしまいました。わが家の朝は、コーヒーとパクチーの香りで一日のスイッチが入る毎日です。

 
ということで、NHK紅白をちら見しながら、今年一年間の主な出来事を振り返りました。明日は恒例の帝釈天に初詣ということになりそうです。皆さま良い年をお迎えください。

鈴なりのハヤトウリ

同郷の大先輩に薦められて、恐るおそる栽培を始めたハヤトウリですが、これが最盛期を迎え、いわゆる鈴なり状態になってしまった。ローゼルの残り株に絡まる蔓だけでも8個なっている。ひと雨ごとにぐんぐん成長しています。

洋ナシのような形の初々しい外観が特徴!

これが正面から見た蔓の様子。こんもりと盛り上がっているところには、高さ2.5mほどの渋柿が埋もれていて、右となりに生えている富有柿、グミ、酔芙蓉も飲み込まれています。渋柿を含むこれらの樹木は、そろそろ葉を落として光合成をやめる季節なので放置するつもり。

しかし、常緑樹のオリーブだけは何とかしなければということで、半分ほど埋もれていたのをようやく蔓を切り助け出したのがこれ。

一株のハヤトウリがここまで伸びて、畑の一角にある樹木を飲み込むほど暴れるとは思いもしなかったこと。
短日植物のため、一日の長さが短くなる秋の彼岸が過ぎる頃から、花が咲き実がなりはじめることは知っていたが、あらためてどういう野菜なのか、wikiで調べてみました。
すると、


ハヤトウリ
ハヤトウリ(隼人瓜、学名:Sechium edule)は熱帯アメリカ原産のウリ科の植物。また、その果実のこと。果実を食用にする。別名センナリウリ(千成瓜)、チャヨテ。
概要
つる性の植物。多数つけるセイヨウナシ形の果実は中央に大型の種子を1個生じ、発芽まで果肉と種子が分離しない[1]。日本で1917年に鹿児島に渡って来たため隼人の瓜ということで、ハヤトウリという名前になった。[2] 台湾では佛手瓜と呼ばれる。
味は淡白でくせがない。アメリカ合衆国ルイジアナ州クレオール料理やラテンアメリカカリブ海諸国の料理によく用いられる。漬物、炒め物、煮物などにして食べることができる。
どういういきさつかは知らないが、鹿児島県日置町の矢神さんという方が、米国から鹿児島に持ち込み他の地域へ栽培が広がったことから、この呼び名がついたという。ウリ科の野菜にしては、短日植物であるだけでなく、花の形や色、そして種子の形が変わっていて、しかも埼玉あたりだと、翌年は古い株から芽を出すという宿根草の性質を示すことから異色づくめの野菜といえます。
味は淡白でくせがないというので、10月13日収穫の初物を半分に割ってみました。完熟する前に収穫したせいか、中心部にある4cmほどの長さの白い種子も軟らかい。銀杏切りにして、20分ほど塩をして甘酢をかけて甘酢漬けの完成。もちろん私は写真を撮るだけ。

鮮やか緑に加えて、「シャキシャキ」ではなく「パリッパリッ」とした歯ごたえと食感は初めてのもの。箸休めに、酒のつまみにぴったりの一品です。

もう一品は「炒め物」。先にスクランブルドエッグをつくり、キノコやベーコンと炒めたハヤトウリをあわせて好みで塩コショウして、めんつゆで味付けして完成。

こちらも独特の甘みがあって、冬瓜などとはくらべものにならないくらい美味しい。
ついでにもう1品。生のハヤトウリをミキサーにかけて、鍋に入れ焦げないように気をつけながら加熱し、鳥ガラスープの素を1個放り込み、それがとけたところで生クリームを加えてポタージュの完成とか。これも手軽で美味しい。写真はありませんが、豚のばら肉と煮ても美味しいし、先週あげた方からは、「スープの具にしたら、すっきりさわやかな味、初めての味です」というメールをいただくなど、どうもハヤトウリは、せいぜい糠漬けの材料だ、くらいの先入観が見事に壊れてしまいました。

先週末収穫した20個は、1〜2個ずつ試食用として仲間にお分け。今週はきょうまで約50個を収穫。これも近所や職場の仲間にあげているが結果は好評。なんといってもCOOKPADで370件ほどのレシピがあるので、それを参考にして楽しめるようです。最近野菜の価格高騰が報道されているが、ハヤトウリだけは食べきれず、ちょっとしたハヤトウリ旋風が吹いています。これまで70個を収穫し、残り30個だとすればあわせて100個となる。「千成」は無理としても「百成」くらいにはなりそう。

さて移植してひと月あまりのハクサイはどうか。お蔭さまで順調に生育しています。

ネットをかけていても虫に食われているので、注意深く調べるとヨトウムシやキンウワバの幼虫の姿があるという。成虫の姿がないのに、どういう仕掛けでこれらの幼虫は孵るのか。不思議です。

栽培3年目にして、ようやくコツをつかんだのか、パクチーがとても順調に成長していてそろそろ摘んでもいいかも。

心配していたニンニクも、5個ほど手持ちのを植えたら、きれいに出そろってきたのでひと安心。


  • きょうの一枚 生姜

初めて植えた生姜。なんとか収穫できました。新生姜の甘酢漬けはたまらなく旨い。


  
  

ハクサイの被害、オオミズアオの繭

わが家のハクサイキムチづくりには、自家製の無農薬ハクサイが欠かせない…、と思い込んでいます。八百屋さんで買ったものでも大丈夫のはずです。気分の問題ですかね。
2週間前に移植したハクサイは無事に育っていますが、少し被害が出ました。防虫ネットとマルチシートで虫対策をしたのに完璧ではないということです。たとえば右端の株は完全に枯れています。この枯れ方は、ヨトウムシの被害とは違います。

こんなときは、根元の土を注意深く掘り起こしてみます。すると、根切り虫と呼ばれる、コガネムシの幼虫が2匹出てきて、しかもハクサイの細根はきれいに食べられていました。細根を失ったハクサイは土壌中の水分を吸収できなくなり枯れてしまうのです。

コガネムシの幼虫は、自家製のたい肥に潜んでいたものです。落ち葉を腐らせてつくるたい肥のなかには、コガネムシの幼虫がたくさん棲んでいます。幼虫が棲息するたい肥を使えば、ハクサイの1,2本は被害にあっても仕方がありません。幼虫はふたたび落ち葉たい肥の中へ返しましたが、施肥するときには注意が必要です。

もちろん、ヨトウムシの被害も見られます。コガネムシがハクサイの細根を食べるのに対して、ヨトウムシは苗の根元をハサミでぷっつりと切るように切断します。ただし、下段の右から2株目のように、葉っぱを食べるだけで、致命的な被害を与えないことがあります。ハクサイが大きくなった場合に見られる被害で、これなら枯死することはありません。しかし結球しかけたハクサイの葉を好きなようにかじられてしまうと、もはや使用に耐えられません。栽培者にとっては致命的な被害です。

昨年は天候に恵まれ、しかも害虫対策がうまくいったおかげで、写真のような1個5〜6kgもの大玉のハクサイを収穫することができました。

とれたてのハクサイに包丁をいれると、内部の応力でバリバリと割れてしまいます。そこでキムチをつくるには、まず半割にして半日ほど陰干ししたものを小割して塩漬けします。写真は半割したハクサイですが、虫の被害は一切見られません。

今年は昆虫の多い年です。畑の富有柿や渋柿、プラムは、俗に「アメシロ」と呼ばれる、アメリカシロヒトリによって、被害を受けています。こんなに多いのは初めて。

そしてハヤトウリの雄花がたくさん咲いているせいか、蝶やスズメバチが吸蜜に訪れます。畑でみられるシジミチョウの仲間には、ベニシジミヤマトシジミ、ウラギンシジミがいますが、なかでもウラナミシジミの数が多いように感じます。

Wikiでウラナミシジミを調べてみました。


成虫の前翅長は15mm-20mmほど。翅の裏には薄い褐色と白のしま模様があり、和名はここに由来する。翅の表は光沢のある青色に黒褐色の縁取りがあるが、オスが青色部分が広いのに対し、メスは青色部が少なく、黒褐色が大部分を占める。また、後翅の後端には黒い斑点が2つあり、2つの斑点の間には細い尾状突起が突き出ている。この黒い斑点と尾状突起は複眼と触角に似ていて、頭部に似た模様をもつことで身体の方向や頭部の位置について敵の目をあざむいていると考えられている。
2つの斑点の間にある細い尾状突起はこちらの写真の方がわかりやすいかも知れません。シカクマメの花にとまっていました。この蝶は、クズなどのマメ科の植物の花やつぼみ・実を餌にします。ということはエダマメの害虫かも知れない。

蝶以外の昆虫としては、攻撃性の強いスズメバチがよく飛来しますが、悪戯をしなければそんなに恐れる必要はありありません。狩バチの仲間なので、大発生しているアメリカシロヒトリの幼虫でも食べてくれるのかというと、そうではありません。

Wikiによれば、スズメバチの目的は吸蜜です。

成虫の餌は、主として終齢幼虫の巨大に発達した唾液腺から分泌される栄養液である。この液には5-20パーセントの糖分、1.3-1.8パーセントの可溶性タンパク質が含まれており、この点では人乳の組成に近い。この栄養液の不足分や終齢幼虫がまだ育っていない時期には糖質を多く含む花蜜、樹液などを摂取している。エサが不足すると、幼虫を臨時の食糧とすることもある[3]:179。また、成虫同士で口移しで体内のエサのやり取りをすることもあり、狩りの際の重要なエネルギー源となっている。
これがハヤトウリの雄花。たくさん咲いており、スズメバチやウラナミシジミが盛んに蜜を吸いにきます。

先週は、久しぶりにオオミズアオの幼虫を見つけました。場所は、住まいの近くのユズリハの木の上です。大きな糞が落ちているので、「もしや!」と頭上を見上げたら、ユズリハの葉が見事に食べられていました。

糞の形状と食べ方を見れば、オオミズアオに間違いありません。ユズリハの枝を注意深く観察すると、大きな幼虫がもくもくと食事中でした。先週2日(金)のことです。

翌日3日は土曜日なのに、珍しく仕事で栃木方面に出掛ける用意をしていたら、知り合いの奥様から、Lineで「これ、何?」と写真が送られてきました。ワンちゃんの散歩に出かけようとして、例のユズリハの下で見つけたというのです。茶色っぽくなったオオミズアオの幼虫が写っていました。蛹になる一歩手前です。
すぐに飼育箱をもって外に飛び出し、ユズリハの葉を数枚飼育箱にいれ、幼虫をそっと乗せ自分の部屋に持ち帰ったところまでは良かったのに、電車の時間が気になって写真を撮るのを忘れてしまいました。
夕方帰宅したらこの状態。つまり幼虫の姿が見えないのです。

飼育箱の裏側をそっと見ると、ユズリハの葉の裏に繭らしきものが見つかりました。それがこれ。飼育箱の中に入れられたオオミズアオは、糸を口から吐きながら繭をつくり、その中で蛹になったものと思われます。オオミズアオの繭に動きがあれば、報告します。

繭という字には、糸と虫という字が入っていることからわかるように、もともとは糸でつくられた、蛹を保護するものが繭です。蛾の仲間には、繭の中で幼虫から蛹になるものがいます。カイコガやヤママユガ、クスサンなどがそうですが、一方でスズメガの仲間のように、繭をつくらず土のなかに潜り蛹になるものもいます。ここらは別の機会にしっかりと勉強してみようと思います。ヤママユガは、緑色の繭をつくり、妃殿下がその繭を紡いで織物を織られるという話はよく知られています。ちなみにオオミズアオヤママユガの仲間です。


紫の花弁に、ほぼ補色関係にある黄色の小さい花が4個という構成。花粉は黄色い花にはなく、長い雄蕊の先にあります。

ようやくの日射し、ハクサイの移植

きょうは、久しぶりに青空を見ることができました。9月に入って台風上陸が相次ぎ雨や曇りの天気が10日以上も続いたので、「ようやくの日射し」でした。ベランダで育てたハクサイをようやく移植しました。
最近は毎年、ハクサイは盆の頃ベランダで種まきして、9月中旬以降に畑に移植してきました。今年は少し遅れたが、それでも9月中旬には移植できる大きさになりました。ところが、毎週のように台風接近のニュースが流れるので、移植の機会を逃してしまい2週間も遅れてしまったというわけです。おかげで苗の大きなものは、直径20cmを超えるほどに成長。これが今朝のハクサイです。

日射しが出ても、土の水分が過剰でべとべとした状態で野菜を移植すると、せっかくの土壌が悪くなるので避けた方が賢明です。午後になって土が乾いてきたので、ようやく移植しましたが、これがその様子。マルチシートを敷いてあるのはヨトウムシ対策のつもり。もちろん植穴の下には、2週間前から、たい肥を敷きこんであります。

モンシロチョウが飛んできて、せっかくのハクサイに産卵しないよう、防虫ネットをかぶせて完成。今年で10年目を迎える手作りキムチの重要な材料ですが、今年は20株程度を植えました。畑は菜っぱ類でいっぱいです。

ところで、「ようやくの日射し」と書きましたが、「ようやく」の語源は何だろう、ということで「goo辞書」で調べてみました。


ようやく〔やうやく〕【▽漸く】
[副]
1 長い間待ち望んでいた事態が遂に実現するさま。やっとのことで。「戦争が終わり―平和になった」
2 苦労した結果、目標が達成できるさま。かろうじて。何とか。「迷ったすえに―たどりついた」
3 物事がしだいに進行して、ある状態になるさま。だんだん。
「人々は―に列を乱して」〈漱石・趣味の遺伝〉
4 ゆっくりと。おもむろに。
「―歩みて帰る」〈今昔・七・四四〉
[補説]「ややく」に「う」が加わったという説、「やくやく」の音変化とする説などがある。
出典:goo辞書
[副]は、副詞の意味であり、「ようやく」の意味はこんなことだろうと思うのですが、どうして「ようやく」というのかということについては、「ややく」に「う」が加わったという説、「やくやく」の音変化とする説などがあるということでした。
畑の「ようやく」を探してみたところ…。まずこれ。一日の夜の長さが長くなってから、花を咲かせ実をならせる短日植物のハヤトウリ。これが花です。直径は1cm足らずで、同じウリ科の中では驚くほど小さい。どの花にも、黒い蟻が群がっています。

上の写真も雌花ですがこちらは開化前。先端の雌花が開いて受粉すると、その下の実が成長を始めます。

小さな実が大きくなって400gもの重さになるとは思えないが、これがそうなるから不思議です。

1個のハヤトウリから、芽が出て伸びた蔓がいまや、畑の一角を覆いつくしています。とにかく馬力のある植物です。この株にたくさんの花芽がついているので、これから食べきれないほどの実がなるはずです。

次の「ようやく」はこのヒガンバナ。赤だけでなくクリーム色の花も咲いてきた。

切り花としては、あまり日持ちしないが、季節の花として飾ってあります。

酔芙蓉もようやく花をさかせ始めました。毎年この季節になると高さ2mほどに成長し、たくさんの花を咲かせる酔芙蓉は、朝白い花を咲かせ、夕方には赤に染まる習性がありますが、日射しがないせいか夕方になっても白いまま。それがきょうの午後は、うっすらとピンクに染まっていました。赤く萎んでいるのは、昨日咲いた花。日射しがなくて夕方白くても、一晩たつと赤くなる仕掛けがあるようです。

ピンクの花と戯れるハナバチ。花粉まみれになりながら、ヨタヨタと体重を持て余したような動きをしていました。このハナバチは熊蜂と呼ばれることがありますが、同じ熊蜂と呼ばれることがある、獰猛なスズメバチとは大違いで、こちらは人を刺すことはほとんどないし、間違って刺されても毒はほとんど少ないので心配はないということです。




ーきょうの一枚 ジョロウグモ
興味のつきないクモ。たぶん食物連鎖に大切な働きをしていると思います。

食物連鎖といえば、その頂上部を占めるダイサギ。ザリガニをとらえていた。「やっと」ではないようです。

こんな優雅な姿も見せてくれました。

こうして見ると、「ようやく」か「やっと」かは、別として、この間まで猛威を奮っていた荒天もおさまり、自然界は大きく秋に向けて舵をきり始めたようです。