行く春 カワラヒワ 

花冷えの週末。前橋市内の土曜日の朝は肌寒く、きょうの地元の花見も小雨模様で、急きょ幹事さんのお宅に変更といった具合で結構、天候に左右された二日間でした。それにしてもベランダからみる桜は見事です。カメラのせいもあります。

ヒヨドリたち。長い首を左右に伸ばしながら、せわしく蜜を吸っています。

花が散り始めた枝。

風に揺れる細く長い枝。さすがに野鳥もこの枝にはとまれないでしょう。

毎朝見かけるカワラヒワ。ここらが縄張りなのかも知れません。

そろそろ産卵の時期が近いのでしょうか。こんな瞬間が。

散り始めたといえば、畑のプラム。

このままだと、ひと枝に小さなプラムの実が4、5個なることがあります。今年は、できるだけ大きな実を収穫できるよう選別・摘果してみたい。

富有柿の新芽も開き始めました。これを摘んで食べる人もいるみたい。しかし小さな体にたくさんの実をならせる柿のことを思うと、いくら食いしん坊でもその気にはなりません。ようは、甘い実をたくさん食べたいだけのことですが。

今週は雨がちの天気が多いようですが、これはスナップエンドウにとって好都合。丈の延びが早くもう花が咲き始めました。雌雄同花のマメ科の野菜の花は、すべての花に実をならせるのが原則です。

「行く春や鳥啼き魚の目にも泪」。みちのくを目指して、粕壁(現在の春日部)をたつ朝、芭蕉が詠んだ句とされています。家庭菜園家にとってそんな悲壮さは微塵もなく、むしろにぎわいを見せ始める小さな畑の変化に胸躍らせる季節です。


  • きょうの一枚 イギリスのスズメ

7年前のことですが、英仏旅行をした際、イギリスの田舎(ストラトフォード・アポン・エイボン)で見かけたスズメです。この頃は、アブラムシなどの昆虫にばかり目がいってました。野鳥に関心を持ち始めたせいか、このスズメはイギリスの顔をしているように感じますが、いかがでしょうか。

この旅で訪れたロンドンのキュー植物園では雀を詠んだ高浜虚子の句碑を見つけました。「雀等も 人を恐れぬ 国の春 虚子」と刻まれていました。その横にあるもうひとつの記念碑に、「虚子62才 昭和11年5月2日、この苑でつくられた句です」とありました。

昭和11年といえば世界情勢がかなり険しくなっていた頃です。どういうきっかけで、虚子がこの植物園を訪れたのか、当時調べようと考えたのに、いまだに実現していません。