能登・金沢の旅

きょうの風雨は異常に強くて被害が出たところもあったようです。最近旅行続きですっかりご無沙汰している畑が気になって仕方がないのですが、この雨では行くことはできません。一方で能登、金沢、五箇山、井波、高岡、小松の旅は中味が多すぎてとても整理がつかない。しばらく熟成させて篩にかけて残ったものだけを整理したほうがよさそうですが…。でも最近は物忘れがひどいので忘れないうちに記録しておくことにしました。

せっかく自然の豊かな能登半島に来たのだから、車を借りて海岸線の田舎道を走ろうということにしたのですが、それが良かったみたい。誰に気兼ねもせず気の向くまま、といってももちろん安全運転で能登空港から反時計回りで海岸沿いに車を走らせました。運転手兼カメラマンは大変!でしたが、(^_^)にはすっかり喜んで貰えたと思います。これでワケあっての来週の海外一人旅、少し気軽に出かけられそうです。

雲ひとつなく晴れ渡った空の下で、静かで青く凪いた海を眺めながら…。行く先々にサクラやモクレン、コブシ、レンギョウ、ヤマブキ、ボケなどの花木が咲き乱れ、スミレ、ショウジョウバカマなどの草花も一斉に咲いていました。そしてモクレンもサクラも種類が多くてや花の色もとりどり。もちろん、海の見える丘の畑のソラマメやナノハナもバッチリ観察してきましたよ。



途中、食事の時間になってもレストランやコンビニがなかなか見つからないのには参りました。1時間以上走っても一軒もないのです。でも地元のお年寄りたちが干しているワカメの磯の香りや明治時代に建設されたという能登半島最北端の灯台に出会ったり、塩田で塩のお土産の買い物、海岸の千枚田の眺めを楽しんだりした後、時国家(ときくにけ)を見ました。江戸時代に再建されたという建物の中に飾られていたウコン色の羽織に平家の印であるアゲハチョウが家紋として飾られていました。アゲハにもこんな歴史があったのかということでびっくりしました。

その日は輪島のホテルで泊りました。温泉に入って、ご馳走、お酒を頂いて…。あっ、大切なことを忘れていました。パソコンを携行したのですがカメラから写真を移すために必要なUSBコードを忘れたり、大きなホテルなのにインターネット環境が不便だったりと、色々ありました。

翌朝は名物の輪島の朝市を見た後、再び海岸線沿いに海岸線を左に見ながら春爛漫の北陸路を志賀、羽咋と下り金沢に向かうことにしました。輪島から総持寺祖院のある門前町にかけての道路沿いには、この地方独特のスギとアテ(アスナロ)の混交林がありました。そして転々と続く集落の民家は能登特有の小屋組みと漆黒の瓦屋根でできていて、建築材料には地元の山で育ったスギ材と特産のアテ材が使われ、いまでは珍しいアテ材の下見板がここでは当然のごとく外壁に張られていました。そうした昔からこの地方の建築を支えてきた伝統構法の家が整然と並んだ景観はとても美しく、なかにはお城のような大きな家もあったりして、これらが能登・輪島地方特有の景観をつくっているように感じました。日本では山村の高齢化、過疎化とが大きな問題になっていますが、ひょっとしたらあの建物の中だけは別なのではないか、あるいは願わくば別であって欲しい、などと変なところに頭がいってしまうほどでした。実際は、この問題は例外なく厳しいんだと思いますが…。

総持寺祖院は、明治時代に火災で焼けたため本山は横浜・鶴見に移り、ここは祖院として再建されたのだそうです。昨年の輪島地震で大きな被害を受けてその傷跡が石垣などに残っているのをみると胸の痛む思いがしました。門前や境内には、幾百年の昔からそうであったように美しいサクラやツバキが美しい花を咲かせていましたが、そうした気分をちょっとまとめてみました…。
山門の 白壁飾る 紅桜 時は移れど 花を忘れず  
このあと再び海岸線に出て奇岩、絶壁の岬や日本最古の木造灯台を見たり、千里浜なぎさドライブウェイでは文字通り渚を走ったりと野趣溢れるドライブを楽しみながら、やがて車は金沢市内の兼六園前に着きました。兼六園は、明日お伝えします。 

兼六園以降については明日、お伝えします。


↓よろしければ、ポチッと押してください。
にほんブログ村 その他生活ブログ 雑学・豆知識へ

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 緑の暮らしへ